相崎電機製作所(須坂市)が一時休業活用して従業員研修

2009-04-06 07:00 am by 須坂新聞

工業・商業 icon 相崎電機製作所(須坂市境沢町、池田英平=ようへい=社長)はこのほど、県のオーダーメードプログラム、産業人材カレッジ(スキルアップ)を活用して従業員研修「ムダ取りの基本とコツ」を同社で3日間行った=写真は最終日27日。講師の唐沢良洋KID生産コンサルタント代表(波田町)から、すべての基本は5Sや、原価低減、在庫削減、チームの動かし方について聞いた。
 長野技術専門校主催・須坂市共催。国の中小企業緊急雇用安定助成金制度も活用した。同制度は休業手当の1日6割ほどを会社に代わって国が5分の4を助成する。さらに教育費として1人6,000円が加算される。市内では今後10社以上が同様の教育訓練に参加する動きがある。
 製造業は昨年秋の米国発金融危機から急激な不況に見舞われている。同社は「2月の売り上げは前年対比で6割減。従業員の一時休業(週休3日)を始めたが、時間ができた今教育に当てようと考えた。3日間では大きく変わらないが、少しずつ従業員の顔つきが変わってきた」と話す。
 受講は他社の従業員を含む30人。唐沢講師は「魅力的なキラリ光る会社になるには、強みはこれだ、これが専門だ、生きる道だとこだわりを持って打ち込んでほしいと伝えたい」と取材に答えた。
 他社や同社の従業員は「モチベーションを高めることが大事と分かった。効率よい仕事をしたい」「改善の基本は5Sからスタートしている。5Sの大切さが分かった」と話す。
 同社は精密機械加工と通信用プラグ・ジャックの製造販売を行う。大正6年4月に東京・港区麻布で創業。長野市吉田に長野工場を設立後、昭和45年に現在地に移転。東京工場は神奈川県座間に移し、座間工場を閉じ、須坂市に本社を移して10年が経過する。
 8代目に就いて4年目の池田社長(32)は「売り上げが垂直的に下降した12月、1月はあたふたした。会社存続の危機を感じ、思いつく経費はすべて削減し、その間に体制を変えた。今後は見通せないが、現場の教育訓練を大事にしたい。個々に問題点を発見し、主体的に動ける人になってほしい。規模拡大ではなく、不況にも強い会社にしたい」と取材に答えた。

2009-04-06 07:00 am by 須坂新聞 - 0 コメント



須坂新聞


 須坂新聞はタブロイド判(20P~24P)で毎週土曜発行(年間48回)長野県須高地域(須坂市・小布施町・高山村・長野市若穂地区)で購読をいただいております。また配達地域外でも郵送にてご購読いただけます。購読料は1100円(月額/税込)です。購読お申し込みはこちらから。