【須坂市】太子町・穀町に県が認定書〜景観育成住民協定

2009-03-29 07:00 am by 須坂新聞

まちづくり icon 県景観条例に規定する景観育成住民協定を締結した須坂市の太子町と穀町は23日、県庁で県から認定書の交付を受けた。これに先立って同日、須坂市は承認書を交付した=写真。県条例に基づく市内の認定は19団体。市は全69町に区単位の締結を呼びかける。上八町、福島町、坂田町に続いて区では4、5区目。中心市街地の締結地区15のうち、太子町は区の一部から全域住民の協定となり、穀町は区全域の締結と、旧大笹街道沿いのまちづくり協定(区の一部)がある。
 県条例に基づく認定は43市町村の161地区に。県内81市町村で景観法に基づく景観条例を制定しているのは長野、松本、飯田、小布施、高山の5市町村。同法に基づかない条例は上田市が制定している。
 須坂市は県条例に基づく締結を進める。中心市街地は平成7年から国の街なみ環境整備事業を導入し、48ヘクタールで15のまちづくり協定を締結した。市の呼びかけに今回の2町をはじめ区全域へ締結の動きが見られる半面、現時点では移行が難しいとする区もあるという。
 協定は土地や建物の権利者が地域の景観形成について自主的に合意するもの。建築物のデザインや色、屋外広告物の大きさや色、自販機設置などに関する約束事を住民等の3分の2以上で合意し、市経由で県へ申請し、知事が認定する。
 同意した区民は協定に拘束されるが、同意しない区民や事業者などには拘束力がなく、賛同者の自主的基準だが、区全体で地域の良好な景観を守る取り組みとして維持される。
 太子町は、建物の新築改築等にデザインや色彩等を周囲と調和させる▽公道に面する側にオープンスペースを確保し植栽に努める▽道路・河川・水路・公共施設の美観確保のための清掃―を協定事項とした。景観育成推進委員会(小田切伸一委員長)が運営する。
 穀町は、建物の新築等にデザインや色彩の周囲への配慮▽こう配屋根▽屋外物品集積場は障壁等の設置配慮▽広告物の位置や色、大きさの配慮▽有害図書等の自販機は設置しない―など協定基準を設ける。景観育成推進委員会(委員長・区長)が運営する。
 承認書交付に出席した太子町の推進委役員は「締めつけを強めないよう総意の中で抑止力にしたい。これまでの活動を土台に中身の理解をより一層深め、子供も一緒に公園の清掃をしたり、おたいっしゃんを中心にまちづくりを進めたい」。
 穀町前区長は「製糸や富士通、田中本家、須坂劇場など須坂の経済、文化、娯楽の中心地で栄え、若い人や子供たちに誇れる穀町を引き継ぎたい。賛同率は70%から2回目には99%へ理解が深まった」と取材に答えた。
 まちづくり課は「区長会を通じて住民協定の締結を呼びかけている。区はコミュニティーの最小単位。景観育成はみんなで決めてみんなで守り、維持してほしい」と話す。

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