ガソリンの暫定税率失効〜激戦の須坂

2008-04-05 07:00 am by 須坂新聞

政治・経済 icon ガソリンの暫定税率が失効した1日、須高のガソリンスタンドの多くが1リットル当たり20円前後の値下げ販売に踏み切った。3月末までの旧税率の在庫を抱えたまま、「赤字覚悟」で安く販売しなければならず、ガソリンの現場が混乱した。
 午前中、激戦の須坂インター周辺で値下げ価格が表示され、その日の夕方には地域全体に広がった。午前中は旧税率の価格、午後から値下げて販売する店もあった。
 北森石油(須坂市東横町)の北森政太郎社長は「普段は価格表示していない店も値引き価格の看板を出している。合わせないと商売にならない。在庫がなくなるまで数日間は旧税価格で販売する予定だったが無理」と困惑する。元売り各社の対応が分かれたことも混乱に拍車をかけた。
 北森さんら「商品を切らすことだけは避けたい。配送が困難になることを見越し、3月末までに高いガソリンを仕入れ、損をしても安く販売している」という店は多い。
 外村石油(相森町、外村修社長)は地下タンクに約1週間分の18,000リットルの旧税率のガソリンを残したまま、1日から値下げ販売した。「4月中に衆院で再議決されれば1カ月で税率は復活する。5月1日から値上げできれば差し引きゼロだが連休前に利用者の理解が得られるかどうか。販売競争もある。国のおかげで業界はてんてこ舞い」という。
 1日、同店を訪れた井出雅幸さん(22、小布施町都住)は「値下げを期待してきた。車にかかる税金は多く、暫定税率がなくてもやりくりできると思う」と話した。
 須坂市内のパートの女性(24)は「食品が値上がりしているのでガソリンの値下げは助かる。今まで長野市に買い物に行くのも控えていたが、行けるようになった。ただガソリン価格が高い方が、環境にやさしい生活だったかも」と話した。
 値下げに追従しなかった店もあり、「長い目でみて目の色を変えることでもない、というお客さんがいて助かった」と話した。
 道路財源への影響について、須坂建設事務所は「発注している事業や地権者に約束していることは迷惑をかけずにやるのが知事の考え。長引けば、事業の遅れなど影響はありえる」としている。
 ◆暫定税率失効 1リットル当たりのガソリン税は53.8円が28.7円に。軽油税は32.1円が15.0円に。

2008-04-05 07:00 am by 須坂新聞 - 0 コメント



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