産官学ネットで金型人材育成

2008-03-02 07:00 am by 須坂新聞

政治・経済 icon 須坂市工業の基盤技術、金型技術の人材養成を目指し、産学官でつくる「須坂地域金型人材育成ネットワーク」が25日、シルキーホールで設立総会を開いた=写真。市が20年度に立ち上げる「仮称・戦略的ものづくり人材育成プロジェクト須坂モデル」の柱に位置づけ、人口減少時代の製造現場での金型技術者の確保を図る。正副代表幹事を互選し、規約や事業を承認した。
 市内外8企業と、信大工学部、長野高専、県工科短期大学校、長野工業高、中野立志館高の代表、経済団体、支援機関、調査機関、行政が参加する。
 事業は、金型技術と関連技術の高度化に必要な講習会の開催▽生産性向上支援▽教育機関のインターンシップ(学生が研修生として一定期間企業で行う就業体験)、フィールドワーク、共同による教育体系の構築支援▽教育機関と企業との研究開発支援―など。
 20年度は、専門高と会員企業の連携推進事業、長野工高が19年度から3年間国の事業に取り組むクラフトマン21の支援▽会員企業の金型技術改善課題の発掘と開発支援▽金型技術基礎講座▽産学官連携先進地視察(山形県長井市、岐阜県大垣市)―を計画する。
 代表幹事にオリオン機械の春原忠夫生産カンパニー取締役GM、副代表幹事にナディックの上野栄蔵社長と鈴木の横山勝登取締役総務部長が就いた。事務局は市工業課。
 きっかけは、昨夏の蔵の町並みキャンパス元気スクールパネルトーク「これからの須坂力 これからの専門高、高専」で、信州須坂産業活性化推進会議会長の太田哲郎オリオン社長が「金型技術は地域共通の基盤技術。企業と関係機関が連携し育成を図るべき」と提言したのを受けて市産業コーディネータが関係者に参加を打診して設立に至った。
 太田会長は「すぐに反応してもらって驚いた。学校からパートナーが見つからないと指摘され、反省した。高校生の目的意識の希薄化が心配されるが、超精密金型で世界トップクラスの技術を有する鈴木さんがこの地域で頑張っていることもあり、須坂にある資源を生かし、生徒に就職してもらえるよう取り組みたい」と述べた。

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