2007-11-18 07:00 am by 須坂新聞
オリオン機械(須坂市幸高町、太田哲郎社長)と信大工学部(長野市、山沢清人学部長)は14日、信大工学部で第2期包括連携協定を結んだ。今期3年間の目標は酪農技術の共同研究。当日設立したミルキング研究会を核に、産学連携で低価格、小型、高品質の新製品開発を目指す。オリオン機械は、国内唯一の酪農機器メーカーとして、産業技術で日本の酪農家に貢献することが狙い。
研究が必要とされているテーマは、搾乳の段階で乳量計測と乳質分析を同時に行う乳量計の開発。乳房炎などにかかった牛のミルクを貯乳タンクに入れる前に検知でき、牛乳の品質確保や牛の健康管理に役立つ。常につないでいる牛の発情発見装置も研究課題。ともにセンサーなど関連技術の開発を伴う。
太田社長は調印後の記念フォーラム(写真)で「当社は昭和29年に国産初の搾乳機を試作販売し酪農からスタートした(現在は産業機器が主力)。国内シェア5割だが、欧州メーカーに比べて技術開発の遅れもある。工学部と共同で世界市場に向けた製品を開発したい」とあいさつ。
山沢学部長は「産学連携の第1号として3年前にオリオン機械と包括連携協定を結んだ。信大の地域貢献モデル。工学部の技術が酪農の発展に貢献できれば」と話した。
北海道立畜産試験場の菊地実主任普及指導員は基調講演で、「日本の生乳生産量は年間810万t。これをどう維持していくのかが課題。酪農家の戸数が減り、経営規模の拡大が進む中で、酪農産業の技術向上が一頭当たりの搾乳量を増やし、生産効率を高める」と指摘した。
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