「甘くておいしい」須坂市高畑町の観光ブドウ園

2006-09-12 07:00 am by 須坂新聞

観光 icon 須坂市高畑町の観光ブドウ園は、先覚者の故勝山仲兵衛さんが明治19年に同地にブドウを植えてからことしで120周年を迎えた。「県内最古のブドウ園」として歴史を重ねる中で、今シーズンも国道403号沿いの5軒の観光農園がぶどう狩りを始めた。
 現在は主力の巨峰をはじめ、ナイアガラ、スチューベンなどが収穫期を迎えている。今月下旬から赤色系大粒のシナノスマイルや黄色系大粒のロザリオビアンコなど珍しい品種も出る。各園とも世界各地の20種類ほどを栽培し、入園無料の摘み取り計量販売で10月下旬まで開園。ブドウの後はリンゴ狩りが始まる。
 5軒でつくる高畑観光園組合の返町廣組合長は「ことしは梅雨が長引いたけど、8月に入ってからの連日の暑さで、例年より甘いブドウになっています」と話す。
 高畑のブドウ園は沼目村出身の勝山翁がコンコードやブライトン、ハーバート、甲州、善光寺などの品種を40アールに植えたのが始まり。須坂〜中野街道沿いに直売店を開き、珍しさで飛ぶように売れたという。
 同組合がことし4月の総会後に開いた「高畑ブドウの歴史を語る会」では、最盛期のブドウ栽培の様子を知る勝山正枝さんや返町静男さん、返町愛さんが「直売所は明治24年か25年くらいに始まり、最盛期は10軒が並んだ。須坂の製糸業全盛期に女工さんが大勢訪れにぎやかだった。明治33年から昭和22年までワインも醸造し、清酒より少し安い値段で販売した」と当時を振り返った。
 同組合は「先人の大きな一歩から120年が過ぎ、今ではブドウ栽培が主要な産業として成り立っている。今は農業総直売時代。勝山翁の意志と産業を受け継ぎ、高畑ブランドを世にアピールしたい」と話す。
 詳細は丸長ぶどう園TEL026-246-8514、やまとフルーツ農園TEL026-245-1739、岡沢果樹園TEL026-245-1226、返町遊覧園TEL026-246-4619、そりまち農園TEL026-246-8550。

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