オルガン修復家・和久井輝夫さん(須坂市南原町)のドキュメンタリー上映へ

2025-06-21 07:00 am by 須坂新聞

お知らせ icon 足踏みで風をコントロールする独特で優しい音色のリードオルガンが今、再評価されようとしている―。
 長年オルガンの修復を手掛けてきた和久井輝夫さん(88、須坂市南原町)の人生を追ったドキュメンタリー映画「風琴〜あるリードオルガン修復家のあしあと〜」(黒瀬政男監督)が先ごろ完成し、8月2日、神戸市の元町映画館でのロードショーが決まった。同16日から大阪のシアターセブンで上映されるなど、今後も随時追加される予定という。
 和久井さんは須坂市出身。リードオルガン(足踏みオルガン)のメーカーは世界でもほぼ無くなり、修理メンテナンスができる技術者も数少ない。そうした中、大正、昭和と時を重ねた古いリードオルガンの再生に力を注いできた。
 映画「風琴」製作実行委員会は、一昨年秋に和久井さんの自宅や須坂教会などでロケをスタート。東京、神戸、松山などでも撮影を行い、修理風景やリードオルガンの魅力を伝える人たちの姿を収めた。和久井さんと共に主演のオルガニスト第一人者・中村証二さんらの演奏も収録。和久井さんの妻紀子さん、同じ修復の道を歩む長男真人さん、次男拓生さんの妻智恵さんも取材、出演に協力している。上映時間は約85分。
 和久井さんは「自分が映画の主演なんて、恥ずかしいような複雑な気持ち」と照れ笑い。製作プロデューサーの善沢志麻さんは、オルガンが新たな世代の新たな分野に生かされ始めている―とし、「古いものが今、新しいということを、この映画で伝えたい」と話している。

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