【須坂市議会一般質問】盛り土緊急点検不安定6カ所

2021-09-11 07:00 am by 須坂新聞

政治・経済 icon 市議会9月定例会は7日から一般質問を行った。佐藤寿三郎議員は、傾斜地における宅地造成の点検で「熱海市の大規模土石流は決して他人事ではない。土石流警戒区域は須坂市に何カ所あるか」とただした。市は「市内指定は58カ所」とした。
 8月末までの盛り土緊急点検について、市は「3,000平方メートル以上の大規模な盛り土は土石流警戒区域内6カ所、その他9カ所の15カ所。8月20日に須坂建設事務所や県砂防ボランティア協会、土木コンサルタント会社、市が現地点検した」。
 点検結果について、「盛り土が安定の判断は8カ所。やや不安定1カ所。不安定6カ所。不安定は、ブロック積み擁壁のひび割れなどによる変状や盛り土斜面の不安定などで、災害に直結はなかったが今後、県と連携し改善指導していく」「不安定のうち、夏端町の一部は大規模盛り土造成地に該当し、米子川に面するのり面が令和元年東日本台風により表層植生が消失したことから地盤調査の優先度が高く、来年度ボーリング調査を実施し、地盤の安定性の把握をしていく予定」とした。
 堀内章一議員は、医療的ケア児支援法(本年6月18日公布)について「医療的ケアを要する児童の把握は」とただした。市は「2018年の県調査依頼で調査し、入院入所在宅を含め11人」とした。
 「現在、市内小中学校と公立保育園には在籍していないが、来年度、入園希望がある。看護師等の配置やガイドラインを含めて準備を進めたい」とした。
 また、災害時避難支援の答弁で「地域医療福祉ネットワーク推進室に人工呼吸器やたん吸引等の利用者に対する医療機器用バッテリーを充電するカセットガスボンベで動く発電機があり、無料貸し出しを2012年度からしている」とした。
 堀内議員は、地域防災計画等で「医療的ケア児を要配慮者に明確に位置づけてほしい」と質問した。市は「特に市長が支援を必要と認める者に含まれているが、位置付けを考えていきたい」とした。
 令和3年8月の大雨で市が発令した「高齢者等避難」等の検証の質問で市は「課題を洗い出して対応を考えていきたい」とした。
 竹内勉議員は、市水資源保全条例等改正の中で「地下水利用を増やすことで地下水枯渇や水道水源、湧水、農業用水への影響、地盤沈下等生活への影響、水質悪化の心配はないか」とただした。
 市は「2017年度から3年間の調査で市の地下水利用量は年781万立方メートル。平野部の地下水涵養(かんよう)量は年1,624万立方メートル。市全体の地下水利用上限値を年1,000万立方メートルと定めたが、枯渇することはないと考えている」
 「水道水源などへ影響が出ないように事前の揚水試験や周辺井戸の影響調査に基づいて新規許可が適切か判断する。説明会の実施後に掘削工事となり、工事完了後も報告義務を課する。市も井戸や湧水の定点観測をし、水位・水質をモニタリングしていくので悪影響は生じないものと考えている」とした。
 また「万一影響が出た場合はくみ上げ量減少や中止を要請する。条例改正案には行政指導や勧告、命令、罰則等の規定も盛り込みたい。12月議会への提案は警察庁との協議が必要な場合は難しいが、早期に提案したい」と答弁した。

2021-09-11 07:00 am by 須坂新聞 - 0 コメント



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