NHK「のど自慢」7か月ぶりに須坂市で再開〜コロナ対策徹底し「無事開催できてよかった」

2020-10-10 07:00 am by 須坂新聞

お知らせ icon NHK日曜日昼の人気番組「のど自慢」が4日、須坂市文化会館メセナホールで開かれ、18組が元気いっぱいの歌声を披露、4組が合格し、チャンピオンには高山村駒場の中学2年生、橋本怜奈(れな)さんが輝いた。番組は新型コロナウイルス感染拡大防止のため3月1日から休止していたが、7か月ぶりの再開が須坂市からとなり、全国や世界の人々を元気づけ、地域の魅力を発信する絶好の機会となった。
 須坂市での「のど自慢」は市制施行60周年イベントとして開催した2014年3月30日以来4回目。
 今回は576組から出場申し込みがあり、書類審査で150組を選出。前日に予選会が行われ、本選に出場する18組が決まった。申し込み数から見た本選出場は32倍という超がつく狭き門だった。
 本番では、今までならステージ上にいた出演者は客席の前列で席の間隔を空けて待機。ステージ上はゲスト歌手(岩崎宏美さん、山川豊さん)だけで、演奏者も一定間隔にするなどソーシャルディスタンスを保つ中で、司会の小田切千アナウンサーが「7カ月ぶりに戻ってまいりました。安全第一に行います」と呼び掛け、会場は大きな拍手に包まれた。
 冒頭、地域を紹介する映像では、蔵の町並み、シャインマスカット、フルーツエールなど須坂を代表する風景や特産物が取り上げられ、町並みの映像では「古民家がおしゃれなイタリアンレストランになったり、蔵を改修して趣のある宿泊施設になっている」、シャインマスカットの映像では「今が旬、皮ごと食べられて甘い。新品種のナガノパープルも人気」と紹介された。
 そして、出演者の歌がスタート。それぞれが思いを込めたステージを披露した結果、4組(このうち須高地区は前坂拓郎さん=須坂市上中町、橋本怜奈さん=高山村駒場)が合格、チャンピオンには橋本さんが輝いた。また、特別賞には「高原列車は行く」を歌った88歳の津金登さん(松本市)が選ばれた。
 ゲストタイムでは、岩崎宏美さんが歌い終わった後で「みんなでがんばりましょう」と呼び掛け、涙を浮かべた表情がテレビ画面から見て取れた。
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 今回の開催可否については、NHK長野放送局と須坂市が協議を重ね、感染状況や防止対策の徹底を確認し、状況次第で中止するとした上で開催を決め、準備を進めてきた。
 感染防止対策として事前に会館内の清掃・消毒を徹底。予選会では検温・消毒を行った上、150組を25組ずつ6回に分けて、歌い終わった出場者はそのまま退館、回の合間に換気と客席の消毒を行い、本番の日も検温・消毒などを行った。検温の結果で入館できなかった人はいなかったという。
 また、観覧申し込みは1,290組からあったが、客席の間隔を空けるなどの措置をとったため、97組の当選に抑えた。応援の家族席も最小限にとどめ、観客の全員にマスクを着用してもらった。
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 放送の翌日以降、須坂市には「皆さんの尽力で開催にこぎつけていただき、とても感謝しています」「7か月ぶりに須坂市で再開したことは大変意義があり、コロナに負けるなというメッセージが発信できたと思います」などの声が市民から寄せられたという。
 この事業に当初から携わってきた市政策推進課の担当者は「昨年は台風19号、今年はコロナ禍と、不安な日々を送っている皆さんがこの番組を見て、少しでも元気になってくれたならうれしいこと。番組が無事開催できて本当によかった」と話している。
 番組はテレビ・ラジオ・国際放送で生放送され、実に世界の約130の国々に届けられた。テレビの視聴率は長野県16.1%、関東6.0%、関西5.4%、テレビだけでも計り知れない人たちに須坂を知ってもらった。
 なお、予選会の模様はグーライトで10月24・25日に放送する。

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