2005-09-26 07:00 am by 須坂新聞
須坂市南原町の須田三芳さん(74)の自宅敷地内には、個人宅では珍しく、愛知・豊川稲荷から分霊を受けた稲荷神社が置かれている。100年以上経過して建物が老朽化していたことから、このほど全面改修を行った。
神社は須田さん宅の庭の一角にあり、改修後の社殿の高さは5メートル、幅3.6メートル、奥行き6メートル。壱間社流し造りで、内部は8畳でご神体がまつられている。外観には海老虹梁、蛙股、木鼻などのほか、彫刻が施され、小規模だが均等の取れた建物だ。前には鳥居も。
三芳さんによると、正確な時期は分かっていないが、四代前の吉エ門さんが須高地区などで蚕の卵を売り歩き、その後、養蚕が広まり製糸業が盛んになったことから、感謝の気持ちやさらなる繁栄を願って養蚕などをつかさどる稲荷神社の分霊を自宅に置いたという。
その後、ご利益もあってか、次に手掛けたコンニャクの製造・販売も繁盛した。現在は家族が毎日、お参りと掃除など手入れをしているが、以前は毎月一回、講が開かれ近辺から商売関係者などが参拝に訪れていた。
このほど、工事が終了したことから、三芳さんと妻智子さん(72)が本社の豊川稲荷を参詣し、改修を報告した。須田さん宅では「今は商売はしていないが、家内安全や健康などを祈っている。代々受け継いできた大切なものなので今後も守っていきたい」と話している。なお工事はサントーホーム(須坂市幸高町)が請け負った。
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