【技能五輪全国大会】オリオン機械が銀、銅、敢闘賞

2022-11-12 09:44 am by 須坂新聞

工業・商業 icon 第60回技能五輪全国大会(開催地千葉市、4〜7日)の「冷凍空調技術」職種に出場したオリオン機械(須坂市幸高町、太田哲郎社長)は9日、本社で報告会を開いた。4人が出場し、3人が銀賞、銅賞、敢闘賞に輝いた。オリオングループはオリオン精工の2人を含む6人が出場し、3人が入賞した。太田社長は「若い人を育てるのが経営者の責務。大会を経験したことで皆成長した」とねぎらった。
 技能五輪(原則23歳以下)は、青年技能者の技能レベルを競うことにより青年に努力目標を与え、技能尊重機運の醸成を図ることを目的に開いた。41職種のうち、県は16職種に46人を送り出した。競技の結果、銀賞2人、銅賞3人、敢闘賞8人の13人が入賞した。
 同社は、2回目出場の竹前綾人(あやと)さん(20、入社3年目、須坂市米子町在住)が銀賞、初出場の寺谷和子(てらたにわこ)さん(20、入社2年目、長野市在住)と同じく小野沢望美(のぞみ)さん(20、入社2年目、長野市在住)が銅賞、敢闘賞に入った。
 竹前さんは、昨年敢闘賞。結団式では「前回以上を目指して精度を詰めていきたい」と語った。この日は「寸法が出ていた。指導員や家族、周りの協力で銀が取れてうれしかった。今後正確に早くを業務に生かしたい」と記者の質問に答えた。
 寺谷さんは「失敗もあったが、周りのご指導に感謝している。半年間の訓練は諦めずにできた。来年も挑戦したい」と語った。
 小野沢さんは「緊張したが、無事終えることができた。経験を後輩にも伝えたい」。
 前回敢闘賞の宮坂めぐみさん(21、入社3年目、長野市在住)は「加工ミスやトラブルがあったが、大きな経験になった。今後、指導で経験を伝えたい」と語った。
 同社は2009年の初出場から14年目。今年は5月から11月初めの大会直前まで半年間選手が訓練に励んだ。平日10時間の他、10月からは土曜も取り組んだという。
 原正俊統括指導員は「冷媒配管実技は他社の金賞作品との外観の差は僅差と感じた。課題の水準はほぼ昨年並みだったが、配線加工が多く、難しくなったようだ。訓練では各エキスパートを配置し、選手に合わせた体制を整えたが、三つ目の追加配線課題が難しかったようだ。故障診断なども奥深かった」と大会を振り返った。
 太田社長は「冷凍空調職種は女性の繊細な技能がぴったり合い、会社を挙げて期待している。毎回選手の顔をドキドキしながら見て迎えている。選手一人一人は半年間で成長した。10年くらいの経験者に見える。今後も継続して技能五輪に取り組みたい」と語った。
 技能五輪を目指すきっかけについて、選手は「中学の時の工場見学で練習を見てかっこよさを感じた。自分もやりたかった」「入社した高校の先輩や先生から聞いてものづくりが好きなので挑戦してみたいと思った」「会社見学で先輩の取り組む姿がすごくかっこ良かった」と男女を問わず好印象を語った。
 初出場の感想では「雰囲気が分からず緊張したが、練習の成果が出せて楽しさも味わえた」と振り返った。
 同グループの出場は3職種に延べ84人(実質54人)となった。

2022-11-12 09:44 am by 須坂新聞 - 0 コメント



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