須坂生まれのワッサーのブランド化推進

2024-08-24 07:00 am by 須坂新聞

農業 icon 須坂市は、須坂生まれの夏の果物「ワッサー」のブランド化を推進するため、今後の新たな展開を模索している。今夏、市農林課に事務局を置く市農業再生協議会が、ワッサーの知名度アップを図ろうと、県内外客が多く訪れるショッピングモールで販売PRイベントを開いたり、オリジナルグッズを作ったりして発信した。
 市農林課によると、ワッサーは、モモとネクタリンの果樹園で自然交配によって誕生した。ほど良い甘みと酸味の少ない絶妙な味わいで、爽やかなオレンジ色の果肉が特徴。市内では福島、日野両地区を中心に栽培されていて、7月下旬から8月下旬にかけて3種類が味わえる。
 一方、県内では知られていて販路もあるが、県外での知名度は低いという。こうした現状を踏まえ、同協議会は7月31日、軽井沢・プリンスショッピングプラザで販売PRイベントを初めて企画。ワッサーの生産販売に力を入れている福島大島地区再生を目指す会の協力のもと、旬の味覚を販売した。
 購入者には、同協議会がPRグッズとして作った、ワッサー形の付箋も配布。消費者ニーズに応えるため、付箋の台紙にはワッサーの特徴のほか、おすすめの食べ方や食べられる時期と品種、購入できる場所の情報も載せている。
 7月25日に市役所地下食堂で実施した地産地消特別メニューの第1弾では、同協議会と食堂を営業するたけちゃん食品が連携し、デザートにワッサーを提供、付箋も配布した。
 付箋は、ふるさと納税のワッサーの返礼品の一部にも同封して活用している。
 同課担当者は「ブドウ以外の農産物もブランド化を進めたい。ワッサーは須坂生まれで売り出しやすい。どうやって販路を開拓していくか。これまでブランドを確立できなかった要因も含めて、今後の可能性を探っていきたい」と話している。

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