平和の願い 宇宙へ届け〜来年1月カンナの種 打ち上げ

2019-06-22 07:00 am by 須坂新聞

お知らせ icon 須坂市の日野小学校、相森中学校、須坂創成高校の児童と生徒が育てたカンナの種が宇宙に届けられる。この活動は橘凛保(たちばな・りほ)さん(東京都)が主宰する「カンナ・プロジェクト」が「宇宙的視野で地球の平和を考える人材に育ってほしい」との願いを込めて企画した。
 橘さんによると、2020年1月15日、アメリカ・ケープカナベラル空軍基地からスペースX社ファルコン9ロケット20号機を打ち上げ(日程はNASAに準じる)、国際宇宙ステーションで1カ月間滞在し、宇宙飛行士たちと宇宙を旅して帰還する予定だ。
 日野小(児童352人)と相森中(生徒314人)の両校は18日、それぞれに宇宙ミッションクルーの任命式を開いた。
 両校を訪れた橘さんはカンナ・プロジェクトについて「2004年、広島平和記念館で『原爆にも負けないで咲いたカンナの写真』を見て、伝える使命を自覚。07年に花卉店を経営していた須坂市仁礼町の田辺雅夫さんから球根100株の提供を受けプロジェクトが始まった。田辺さん亡き後もご子息、須坂市、梨ノ木街道管理委員会など多くの方に協力していただいている」。
 「その球根は広島市の小学校で花を咲かせ、株分けして長崎や沖縄などにリレー。現在カンナの花を復興と平和のシンボルとして33都道府県・海外16カ国191校にバトンされている」 。
 「本日は皆さん全員を宇宙ミッションクルーに任命した。子どもが関わった物が宇宙に行くのは世界初。皆さんが育てたカンナの種と共に皆さんの写真とメッセージが宇宙から地球を見つめる。宇宙から見た地球は1つのおうちです」と話した。
 宇宙に打ち上げるものは▽須坂市3校を含む全国16小中高、保育園2園が育てた種約1,000粒▽関わった子どもたちの自筆の名前(NASA指定USBに入れる)▽子どもたちの「未来の地球への平和メッセージと集合写真」の寄せ書き。
 帰還後の“宇宙カンナ”の種は参加校と近隣の植物園に届けることを検討。須坂市には3校のほか市民の憩いの場などに寄贈し、市民に平和を考える環境を提供したいという
 代表で任命書を受けた日野小児童会の藤澤愛菜会長、坂口弥亜副会長、清原龍ノ介書記、松村遥香書記は「須坂発のカンナが世界を回り、被災地も元気にした。しっかり育てて宇宙へ届けたい」と決意。
 相森中生徒会の廣瀬ダニエル会長、安田光孝副会長、黒岩蒼生副会長、小山莉穂事務局長は「橘さんの話を生徒が真剣に聞いていたのでとても心強かった。花が国を超えて平和を創るのはすごい。今度は私たちが宇宙的視野で平和を創る大人に成長したい」と瞳を輝かせていた。

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