金メダルの小平選手が合宿〜福寿荘(須坂市南原町)

2018-02-24 07:00 am by 須坂新聞

お知らせ icon 平昌(ピョンチャン)冬季五輪スピードスケート女子500mで金メダル、1,000mで銀メダルに輝いた小平奈緒さんら選手約20人と日本代表コーチの結城匡啓(まさひろ)さんは平成24年から27年にかけて、強化合宿で年2回ほど須坂市南原町の旅館福寿荘を利用していた。女将の市川美雪さん(61)と貴美子さん(53)姉妹は「皆さん人間的にも素晴らしく、ずっと応援してきました。大活躍は本当にうれしい。涙が出ました」と喜んでいる。
 結城さんは現役のスピードスケート選手時代に合宿で同旅館を利用したことがあり、地元野菜などをたっぷり使った食事と温泉がすっかり気に入っていた。コーチとなった結城さんは同旅館に合宿の協力を求め、市川さん姉妹は「陰ながら少しでもサポートしたい」との思いで、3度の食事は栄養学に基づいた自然食を提供した。
 福寿荘は長野市のエムウェーブや高地トレーニングのメッカ菅平高原に近く、交通の便も良くて、自然環境にも恵まれている。  
 練習は付近の緑地公園で汗を流したり、ホテル2階広間でヨガや体幹トレーニングをしたり、高地まで自転車で駆け上がるハードなものも。宿に戻る選手たちは疲れ切ってはいるものの、充実感にあふれ、結城コーチへの全幅の信頼感が伝わってきたという。食事は楽しみながら、1時間ほどかけてゆっくりとる。
 市川さん姉妹によると、結城さんは選手への気配りがきめ細やかで、一人一人の体調管理を大事にしていた。植物が好きで姉妹とよく花談義もした。
 小平さんとのエピソードでは、貴美子さんが「激しい運動の後は眠れないといいますが、オンとオフの切り替えはどうされていますか」と小平さんに聞くと、「ここの食事と温泉で切り替えています」と気遣いの言葉を返してくれた。小平さんは明るく真面目な人柄で、合宿中は市川さん姉妹とよく会話を楽しんだという。
 同じく合宿した中には、同五輪男子500mで5位入賞の山中大地さん、男子追い抜きで5位入賞の一戸誠太郎さんら有望な選手が大勢いた。選手たちは皆心優しく、記念撮影やサインに快く応じてくれた。市川さん姉妹は試合会場のエムウェーブまで何度も応援に行ったという。
 小平さんが金メダルを獲った夜、貴美子さんは祝福のメールを結城さんに送ると、深夜に感謝の返信があり、共に喜びを分かち合った。
 貴美子さんは昨年秋、五輪選手を応援するために、自ら振り付けを考えた「東京五輪音頭ダンス」を創作、仲間と共に応援の輪を広げている。
 市川さん姉妹は「小平さんたちは結城コーチを信じて、高い目標に向かってつらい練習を必死に乗り越え、それぞれ見事な花を咲かせたと思います。金メダルは確信していましたが、ドキドキしながらテレビで応援していました。これ以上ない感動的なドラマを見させてもらいました」と話している。

2018-02-24 07:00 am by 須坂新聞 - 0 コメント



須坂新聞


 須坂新聞はタブロイド判(20P~24P)で毎週土曜発行(年間48回)長野県須高地域(須坂市・小布施町・高山村・長野市若穂地区)で購読をいただいております。また配達地域外でも郵送にてご購読いただけます。購読料は1100円(月額/税込)です。購読お申し込みはこちらから。