【特殊詐欺】2週間で5件連続発生〜前代未聞の事態

2017-05-27 07:00 am by 須坂新聞

お知らせ icon 須坂市内で特殊詐欺が5月12日から25日までのわずか2週間のうちに5件が連続して発生。前代未聞の事態であり、まさに「須坂市が狙われている」状況になっている。3件目が発生した翌日の20日、須坂市中央公民館の成人講座「須坂市民学園」では須坂警察署生活安全課の中島優一係長が特殊詐欺の現状と予防策について講演、特殊詐欺の脅威が身近に潜む状況を説明し、一層の注意を呼び掛けた。

 同講座は悪質化・巧妙化する消費者被害を防止しようと「消費生活犯罪防止講座」として開かれ、須坂警察署員が特殊詐欺を、市役所職員が悪質商法をテーマに話し、一般にも公開して学園生・市民合わせて約70人が聴講した。
 須坂署の中島さんは「特殊詐欺、ひとごとじゃない!事例と予防策」をテーマに次のように話した。
   ◇  ◇
 須高地区の特殊詐欺は、平成27年は5件発生し、被害額約430万円だったが、28年は9件発生し、被害額約2,500万円。いずれも前年を上回った。今年は4月までゼロだったが、5月に入ってから連続して認知、深刻な状況になっている。
 特殊詐欺は振り込め詐欺とそれ以外に大別され、振り込め詐欺は
オレオレ詐欺、架空請求詐欺、融資保証金詐欺、還付金等詐欺の4類型がある。
 昨年県内で発生した特殊詐欺215件を分析すると、オレオレ詐欺は被害者の9割が70歳以上、架空請求詐欺は年代に関係なく、還付金等詐欺は被害者全員が60歳以上だった。
 県警察本部が昨年中の被害者215人にアンケート調査を行い、144人から回答を得た結果、80%を超える119人が「自分はだまされない」と思っていたと答えている。
 最新の手口として、郵便局員、警察官、銀行協会職員などをかたり、キャッシュカードなどをだまし取るオレオレ詐欺がある。
 その手口は、それらを名乗る男から「あなたの家族名義の通帳で10年以上使っていない口座があり、引き出さないと通帳の現金が国のものになる。その現金をあなたの口座に振り込むので口座番号を教えてほしい」「あなたの口座に複数人が現金を振り込んでいる。犯罪に悪用されているかもしれない。指紋で使えるカードに変えた方がいい。今から預かりに行く」などと電話があり、自宅に来た男にカードをだまし取られるというもの。
 特殊詐欺は一人ひとりの心掛けが大事。詐欺の特徴を理解し、絶対に被害に遭わないという強い気持ちがあれば、必ず防ぐことができる犯罪。泥棒の被害を防ぐために自宅に鍵を掛けるように、詐欺の被害を防ぐために自分自身の心に鍵を掛けてください。

2017-05-27 07:00 am by 須坂新聞 - 0 コメント



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