【旧小田切家住宅】国指定文化財見据え修復へ

2013-12-21 07:00 am by 須坂新聞

お知らせ icon 市有形文化財に指定された旧小田切家住宅(春木町、市所有)の保存・活用計画について、市は先ごろ開いた第3回調査委員会(委員長・土本俊和信大教授、委員9人、顧問・西村幸夫東大先端科学技術研究センター所長)に整備案を示した。
 国指定文化財を見据えた修復・活用をし、①小田切家や製糸産業発祥の地としての歴史的資料を展示②明治〜昭和中期の母屋の台所やお勝手、風呂などを復元③昔の生活をしのび、児童生徒が体験学習できる施設④ギャラリーを設置し、市民の利用を促進―が全体のコンセプト。
 また、滞在時間を長く、繰り返し来訪が可能なサロンとしての活用を重視し、お茶とお菓子(地元産)を提供する。展示物や庭園などの鑑賞と併せ、施設内各所を歓談・くつろぎ空間とする。
 母屋は復元・修理を基本とし、台所やお勝手、風呂場は昭和中期以前に復元。土蔵は復元・修理を基本とし、同家収蔵品など展示。一号土蔵は1階収蔵庫、2階特別展示。二号土蔵は1階展示、2階収蔵庫。三号土蔵は1階ギャラリー、多目的ホール、2階展示。四号土蔵は収蔵庫。
 表門は復元・修理。店は一般来館者の出入り口。1階は事務所、物販、トイレ、お茶・お菓子などの配膳スペース。2階は展示、収蔵庫、職員休憩スペース。上店はレンタルギャラリー、企画展示などに活用。表側にショーウインドーを設置。
 車寄せは解体復元して休憩所に。向こうの家1階は農具などの展示スペース、2階は物置、作業スペース。水車小屋は解体復元し、水車を設置(水車の回し方は検討中)。離れは解体撤去(理由①当初客用の風呂・化粧室で後離れに。昭和初期の建築で他の建物に比べて劣る②茶室案もあったが同家にない改修は文化財の価値を損なう③敷地の拡張ができないため、庭への動線など考慮)。
 庭園は既存樹木・庭石・石灯籠など残し、建物接近などを伐採。
 市は「文化財の価値を損なわないよう修理・改修をし、広く一般に見ていただける施設にしたい」と話す。
 現在、復元・修理のための実施設計を作成中。来年2月の第4回調査委員会で固める。

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