須坂商議所がセミナー〜居酒屋てっぺん創業者が熱弁

2013-08-31 07:00 am by 須坂新聞

工業・商業 icon 須坂商工会議所が主催、同青年部が共催するトップマネジメントセミナーがこのほど、スザカ迎賓館で開かれ、日本の飲食業界で最も注目を集めている居酒屋「てっぺん」の創業者で、業界の活性化にとNPO法人「居酒屋甲子園」を立ち上げた大嶋啓介さん(39)が「本気のチームづくり〜共に学び、共に成長し、共に勝つ」をテーマに講演、聴講した80人に「明るい環境が人を育てる」と呼び掛けた。

 てっぺんは2004年に創業、同店で修業した30人以上の人たちが独立、全国各地に店を構えている。同店独自の元気あふれる「本気の朝礼」が数多くのマスコミで取り上げられ、国内はもとより、韓国や台湾などからも見学に訪れている。最近は「元気な仕事ぶりを子どもたちに見せ、将来の参考にしてもらいたい」と校長先生が推薦して、修学旅行のコースにもなった。
 大嶋さんは「入社してくる6割は過去をひきずったり、自分に自信が持てない人たちだが、誰にも無限の可能性があり、愛情を持って接すれば前を向いてくれる」として、個人やチームの能力を最大限引き出すには「とにかく、明るい空気、明るい環境をつくることだ」と強調。
 続けて「それは学校や家庭でも同じこと。明るい学校にいじめはない。明るくするにはあいさつが一番。てっぺんはあいさつから日本一を目指した。返事も同じこと。何事も本気でやろう」と呼び掛けた。そして、参加者に「隣同士で本気の握手、本気のじゃんけんをやってみましょう」と促し、会場全体で本気の実践が繰り広げられた。
 大嶋さんは警察官の父を10歳で亡くした。店名は自分の成長した姿を一番近くで見てほしいという願いから付けたが、父から言われた言葉「お金持ちよりも、人持ち、夢持ちになれ」を一番大切にしている―と言い、「大人が子どもに一番使ってはいけない言葉が『疲れた』。仕事は疲れるもの、大人は疲れるものだと、子どもは感じてしまう。子どもたちは大人に失望せず、夢を持ってもらいたい。家庭が明るければ、子どもも明るく、夢を持って進める」と結んだ。
 大嶋さんは終始笑顔を絶やさず、熱い思いを熱い口調で伝えた。その姿勢や言葉が参加者の心に響き、会場内はどんどん熱気にあふれていった。大嶋さんは朝礼や仕事ぶりを撮影したDVDも紹介、下を向いていた新入社員がたくましく成長していく様子に、涙する人も数多くいた。
 参加者からは「チラシに講演会に参加するだけで人生が変わると書いてあったが、本当に変われそうな気がする。魂を揺さぶる内容だった」「これからは積極的にあいさつして、行動していきたい」「経営者ではないが、自分から明るい職場づくりに励んでいきたい」など前向きな感想が数多く寄せられた。

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