須坂市塩川町の小柳邦義さん〜「合格」のシールリンゴ

2012-12-23 07:00 am by 須坂新聞

農業 icon 今年5月、須坂市塩川町の農業小柳邦義さん(69)のもとに、シールリンゴづくりを依頼していた千葉県銚子市立第二中学校3年2組の生徒と教職員27人が訪れ、生徒がそれぞれの願いを書いたシールを手渡した。11月初旬、小柳さんはこのリンゴ(ふじ)を収穫して同校に発送、このほど、3年2組から御礼の寄せ書きが届いた。
 同クラスは信州への修学旅行の訪問先としてインターネットで小柳さんのシールリンゴを見つけ、小柳さんと連絡を取った。大人数の依頼は初めてだったが、小柳さんは将来ある中学生の要望ならと快く引き受けた。
 今年は台風などの災害がなく、リンゴは順調に育ち、9月下旬に袋を外してシールを張った。そして収穫期になり、色付きした実からシールをはがすと、赤い皮の中に白い文字が見事に浮かび上がっていた。シールの言葉は高校受験に向けての「合格」が圧倒的に多かった。
 寄せ書きには「合格リンゴを大切に育ててくださり、本当にありがとうございました。合格できるように頑張ります」「記念に写真を撮ってから、おいしくいただきました。また長野に行きたいです」などの言葉が綴られ、全員が「マイリンゴ」を持った写真も添えられていた。担任の先生からは「先日大きな地震があった時も教室に飾ってあるリンゴは落ちずに皆を見守っていました。ご利益に授かって全員合格を目指したいと思います。吉報が日本最東端のまちから報告できれば」との感謝の言葉もあった。
 小柳さんは須坂の魅力発信にと8年前からシールリンゴを作り始め、このリンゴを見て食べて元気になってもらおうと、福祉施設への寄贈も行っている。寄せ書きを見た小柳さんは「中学生の願いが込められたリンゴを無事収穫でき、本人のもとに届けられて、本当によかった。クラス全員が笑顔で写真に写っていて、つくった甲斐があり、いい交流ができたと思う。皆さんの高校合格を祈っています」と話している。

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