須坂みんなの花火大会〜1万人が歓声「花火上がってよかった」

2012-07-28 07:00 am by 須坂新聞

趣味・生活 icon 第25回須坂みんなの花火大会(実行委員会主催)は20日夜、百々川緑地で開かれ、約1,600発が夏の夜空を彩った。この日は大気の状態が不安定で、開始直前には激しい降雨があり、オープニングイベントは中止を余儀なくされたが、花火は予定通り実施。会場には約1万人が詰めかけ、北信で最も早く開かれる風物詩を楽しんだ。

 この花火大会は明治時代から続く伝統行事だが、2009年は世界同時不況の影響で中止、翌10年から市民総参加の大会にしようと実行委員会の構成団体を増やし、名称も「蔵の町須坂花火の夕べ」から「須坂みんなの花火大会」に改称して再開、市内全世帯に協賛金の振込用紙付きチラシを配布したり、街頭募金も積極的に行っている。
 新しい体制と名称になって3回目の今回は花火代となる協賛金として事業所や団体などから昨年を上回る約576万7,000円が集まり、一般市民からも76件で32万5,000円の善意が寄せられた。
 当日は午後から雨が降ったり止んだりの状態が続き、実行委員会事務局の須坂商工会議所には開催を問い合わせる電話が相次いだ。会場でも、観客が続々詰めかける中で、大会関係者は祈るような気持ちで空を見上げていたが、太鼓やダンスなどのオープニングイベントは中止、花火は決行の判断が下された。
 花火は、市民から寄せられた結婚や開店などを祝う10件のメッセージ花火を皮切りに、今回から始めたBGMに合わせて、次々と光の芸術ショーが繰り広げられた。上空には雲が垂れ込め、空高く上がる花火は雲間から部分的に見えるだけだったが、それでも、この日を待ちわび、傘を差しながら観賞していた人たちから大きな歓声と拍手が送られた。
 友だちやその家族で見に来たという石沢諒太君(幸高町、井上小5年)は「雨でよく見えないのもあったが、最後の回転する花火はよく見えて、迫力があって面白かった」と喜んでいた。大会実行委員長の牧勇男須坂商工会議所会頭は「雨の中だったが、無事大会を開催することができ、関係する皆さんに感謝したい。観客の皆さんの喜ぶ姿を見て、やってよかったと実感している。来年も一層素晴らしい大会にしていきたい」と話している。
 また、花火の製造と打ち上げを行った㈲篠原煙火店(須坂市太子町)の篠原茂男さんは取材に「ふるさと須坂での花火には特別の思い入れがある。これからもこの河川敷を十二分に使い、皆さんが元気になる花火を打ち上げていきたい」と熱い思いを語った。市観光協会によれば、大会当日、篠原さんの花火が大好きという広島県の女性が須坂駅前の同協会を訪ね、会場を問い合わせたとのことで、篠原さんの全国指折りの巧の技と人気の高さを裏付けた。
 花火関連の記事・写真は1面にも掲載。

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