人のにおいのする「まちなか」イベントを

2011-12-24 07:00 am by 須坂新聞

工業・商業 icon 須坂商工会議所は先ごろ、蔵のまち観光交流センターで「観光地域づくりプラットフォーム講演会」を開き、立教大学観光学部特任教授で?ツーリズム・マーケティング研究所顧問の清水愼一氏(小諸市出身)が、須坂の観光資源を集中発信していくためのワンストップ窓口の構築などについて話した。清水氏は今年2月にも「地域活性化と観光振興」をテーマに講演、その続編として次のように話した。
 観光客は施設を楽しむのではなく、まちを楽しんでいる。バスで周遊する団体が大幅に減少、温泉・グルメの観光も減少している。善光寺などの観光施設を巡って温泉に入るだけではなく、往き帰りの途中で小布施や飯山を歩いて楽しむ観光客が急増している。
 いまの観光のキーワードは、まちを歩く、むらを歩く、自然を歩く、街道を歩く…大自然やまち・むら・里・街道などを歩いて、地元の暮らし、歴史・文化、食などを五感で楽しむ観光が人気だ。ともかく歩かせる、歩くことでまちが潤い、地域にとって極めていいことにつながる。
 まち歩きをしてもつまらないまちがある。暮らしを感じさせない箱物、活気のない商店街、画一的な駅前、どこにでもある食事・土産物、住んでいる地域をけなす住民…こんな所は観光のビジネスチャンスは広がらない。
 行ってみたくなるまちは①古い街並みを大事にしている②祭り・イベントなどの楽しい仕掛けがうまい③情報発信などの仕組みができている―まち。
 ①では観光客の目線に立って、動線上の街並みを整備しよう。須坂では駅からの動線を考え、中心市街地を元気にしたい。駅前や観光施設の周り、歩道・ベンチ・トイレ・街路樹も大事になる。
 ②では住民が楽しめるような「まちなか」イベントを毎週開催しよう。人のにおいがほしい。観光客は楽しい住民の輪に入りたいと思っている。イベントも観光資源になる。
 ③では情報発信の一元化(ワンストップサービス)を進め、さらに、その場で宿泊や交通手段などの手配ができるようにしたい。

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