ブドウ農家の高齢化でニーズが高まっているのは?

2010-05-29 07:00 am by 須坂新聞

農業 icon 須坂市小島町のエース・テック(植木良夫社長・63)が15年前に開発した棚下作業車は、ブドウ農家の高齢化に伴い年々ニーズが高まっている。このほどイノベートSUZAKAが開発したブドウ栽培補助具グレイバーと組み合わせることになり、県内外から熱く注目されている。
 棚下作業車は「座ったまま楽々作業」をキャッチフレーズに、足ペダルで運転操作できるため両手を自由に動かせる。また、その場で360度旋回可能で、座席の高さも調節できる。一回のバッテリー充電で約6時間作業できる。タイヤはワイド、ラグをそろえ安定性抜群、停止時は常時ブレーキ作動し、非常停止ボタンがつく。
 開発当時、ブドウ農家は50歳代が中心で、需要はさほど高くなかった。最近は70歳以上が農業を支える状況となり、需要が高まっている。マッチンングは植木さんが昨年、作業車の特許取得(長野市の?麻場と共同出願)の相談で市工業課を訪れた際、グレイバーとの組み合わせを提案して実現した。
 イノベートSUZAKAは須坂市と中小企業、国立長野高専などで構成し、産学官で開発を目指している。グレイバーはブドウ農家が房切りなどをする際に腕などを支えて筋肉の負担を軽減するもの。特許取得済み。棚下作業車、また同車とグレイバーの組み合わせは現在特許を申請している。
 植木さんは「高齢化が進む中、少しでも皆様のお役に立てれば。さらに改良を進めていきたい」と話し、グレイバー開発に携わった市工業課産業コーディネーターの坪井開さん(65)は「二つの技術が重なることでより快適な農作業ができる」と太鼓判を押す。ユーザーの木原文子さん(須坂市沼目町・80)は「足が痛くて立ち仕事が出来なかったが、この機械のおかげで助かっています。操作も簡単、車体も軽くて便利です」と喜んでいる。問い合わせは販売元の麻場☎026-244-1317まで。

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