「見えてラッキー」日食に歓声

2009-07-27 07:00 am by 須坂新聞

趣味・生活 icon 月が太陽を完全に覆い隠す皆既日食が21日午前11時すぎ、46年ぶりに日本で観測された。須高各地でも太陽の7割ほどがかける部分日食が見られ、大勢が外に出て空を見上げた。
 豊洲地域公民館は、豊洲小児童や地域の人たちに呼び掛けて「日食観察会」を開いた。天候にも恵まれ、みるみる欠けていく太陽を日食グラスで見ながら、2時間あまりの神秘的な天体ショーを楽しんだ。
 豊洲小4年生は事前に元国立天文台教授で現客員研究員の中島宏さん(68・相之島町)から、なぜ日食が起こるかについて模型や図で説明を受けた。ピンホールを通して太陽の影を写し観測する方法なども聞いた。
 9時53分頃に太陽の右上が欠け始めるとみんな一斉に空を見上げ、「うわー、欠けてきたー」。栗林奈津美さんと原瑞季さんは「天気が心配だったけど見えてラッキー。すごくうれしい」と喜んだ。
 時折かかる薄雲に気をもみながら、児童たちはしばしば太陽に目をやり、欠け方と時間をノートに記した。最大7割が欠ける11時九9分が近づくと、「ドキドキするよ〜」と胸に手を当てる子も。時計を見ていた先生が「いま、9分。一番細いよ」と合図すると、また一斉に空を見上げ、「すごい!」と歓喜の声が飛び交った。
 成田茂豊洲地域公民館長は「これがきっかけになって天文に興味を持ってくれれば」と期待していた。
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 まちなかでは日食用のサングラスを持っていない人がほとんど。須坂市の製作会社は仕事で使う溶接マスクの黒いガラスを代用した。小布施町の菓子店では女性店員らが黒いビニール袋を太陽にかざしていた。目によくないと言われたが、見ることができて良かった―。
 万華鏡のような筒や段ボール箱にピンホールを開け、太陽を投影して観測している人もいた。

【写真】全体の7割がかけた太陽。午前11時すぎ、日食グラスを通して撮影

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