須坂高等職業訓練校〜46年目で幕

2008-03-29 07:00 am by 須坂新聞

学校・教育 icon 須坂市常盤町の須坂高等職業訓練校は今年度で閉校する。受講者数に応じて交付される県補助金が見込めず継続が難しいと判断、開校から46年目で幕を閉じる。講座は市総合情報センター(井上)が引き継ぎ、4月から市技術情報センターとしてスタートする。
 受講者の減少は、企業が厳しい経済情勢下で新規採用を抑制したことが響く。OA機器の更新、多様な企業ニーズへの対応など運営が難しくなっていた。
 県補助は財政緊縮に伴い縮小。現基準は受講者が▽雇用保険に加入▽会員企業でかつ中小企業に勤務の条件があり、同じ講座に要件を満たした受講者が5人以上必要とされる。
 同校が受けた補助金は平成17年度600万円、18年度500万円だったが、19年度は170万円と激減。市から補助100万円があるが運営が困難。これまで市から借りていた土地・建物を返還。市は現施設の有効利用を検討している。
 県内では平成16年にセイコーエプソン工科短期大学校(諏訪市)、今年度に岡谷高等訓練校が閉校。須坂、岡谷を除く県内47施設のうち7校が休止状態にあるという。
 同校は昭和36年4月、常盤中の一部を借用。須坂共同職業訓練所として機械科・電子機器組立科・建築大工科の3職種で業務を開始。同年12月、現図書館の位置に移転新築、須坂市職業訓練所と改称した。54年4月、普通課程(養成訓練)の訓練生(中卒者)減少に伴い、短期課程(成人訓練)の実施に絞り今に至る。普通課程は8年間で約350人が修了した。
 同55年10月、図書館新築に伴い、現在地に移転、3教室、作業棟なしで座学中心の技能向上課程を実施。平成2年1月、ワープロ講座の普及などに伴い、事務室と2階一部を増改築。以後、エクセル、ワード、品質管理、簿記など約20コースを開設し、毎年400〜500人が学んだ。広田宏校長は「時代のニーズなど諸般の事情で閉校となりました。長い間お世話になり、ありがとうございました」。市工業課では「訓練校のノウハウを引き継ぎ、県などと協力しながら、技術情報センターを市の産業人材の育成を担う拠点として機能するよう努めたい」と話している。

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