みんなで考える須坂市公共交通システム

2008-03-23 07:00 am by 須坂新聞

政治・経済 icon 昨年2月に発足した「みんなで考える須坂市公共交通システム研究会」(坂口光男会長)はこのほど、年間で約900万円赤字の廃止代替バスや約700万円赤字の循環バスなどの交通体系や負担のあり方などをめぐる検討結果をまとめ、持続可能なシステムの構築を要望する報告書を三木市長に手渡した。
 全国的な車の保有率の増加やバス利用者の減少などを受け、須坂市でもバス事業者による運行継続が困難となり、昭和63年から相之島線、平成7年から明徳団地線、13年から米子線を廃止代替バス路線として市や県などの補助で運行を続けている。平成18年度から県の補助金が打ち切りとなり、市では代替バスの運行を廃止して、循環バス「ほほえみ」の縮小と循環バス経路に接続する予約制の乗り合いタクシーの運行を提案したが、市民から乗り換えや予約制など不便が多いとの意見が寄せられ、研究会を設置して、改めて研究や話し合いを行うことになった。
 メンバーは交通関係者、各種団体代表、地域関係者、公募市民のほか行政担当者ら約40人で構成。都市交通計画が専門の首都大学東京の秋山哲男教授にアドバイザーを依頼した。研究会では市民にバスの利用状況やサービスの改善点などを尋ねるアンケートや実際の乗降調査も実施、議論を重ねてきた。
 報告書では▽市内のバス利用者は減少傾向にあり、市は市民や交通事業者等と協働し、どこまで地域公共交通を確保するか指針の策定が必要▽公共交通需要の低い地域には効率的な運行形態の導入も視野に入れるなど,バス路線網の再構築が必要▽市民や来訪者にも分かりやすいバス路線の経路や案内方法などの検討が必要―の3点を示し、会議での委員の意見も添付した。
 この報告を受け、市では平成20年度に須坂市地域公共交通会議を立ち上げ、新システムを盛り込んだ地域公共交通総合連携計画の策定を進める方針。21年度には施行したいとしている。

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