シートベルト着用率/須高地区悪夢再び、最下位も

2006-02-27 12:00 am by 須坂新聞

お知らせ icon なぜ須高のシートベルト着用率は低いのか―。昨年末の交通安全運動に合わせて県内89市町村で一斉に実施した同調査で、小布施町がワースト4位、須坂市がワースト6位に落ち込んだ。須高はかつてワースト組の常連で、交通行政関係者は着用率向上へ懸命に取り組んできたが、悪夢再び―。着用率は以前より上がっており、順位の問題ではないというが、関係者の苦悩は続く―。

 調査は全国的にも低迷する県内のシートベルト着用率を向上させ、運転者の安全意識の高揚と事故撲滅を図ろうと、県交通安全運動推進本部が年4回の交通安全運動ごとに実施しているもので、今回は89市町村の103カ所で11,969台を調べた。
 調査は他地域からの混入が少ない生活道路で平日に行い、須高では、高山村が96.6%で20位、須坂市が90.2%で84位のワースト6位、小布施町が89.0%で86位のワースト4位と、明暗を分けた。
 高山村は208台を調査して、運転席で203人、助手席で27人中24人が着用し、総合着用率96.6%で20位。秋の全国交通安全運動で実施した前回(97.3%で28位)に比べて着用率は若干下げたものの、県平均が下がった(95.2%から94.6%へ)ため、順位は逆に20位まで上昇、須高3市町村で唯一上位をキープしている。42村中12位。
 須坂市は北原町と八幡町で200台を調査、運転席で186人、助手席で25人中17人が着用、総合着用率90.2%で84位。前回(93.5%で78位)に比べて着用率・順位ともダウンした。19市中18位。また、助手席の着用率だけで比較すると68.0%は全89市町村中最低。唯一の60%台で、70%台も小布施町など4つのみ、いかに低いかがわかる。
 小布施町は調査した100台のうち、運転席で91人、助手席で18人中14人が着用し、総合着用率89.0%で86位。前回(93.0%で81位)に比べて着用率・順位とも下げた。28町中26位。
 今回の最高は上松町の100%、最低は岡谷市の85.4%。県内25の警察署別で須坂署は92.6%で20位。前々回17位、前回15位よりもさらに落ちた。
 今回の結果を受けて、運転者を交通社会に送り出す立場の北信自動車学校(須坂市南小河原町)の稲田八郎校長(長野市)は「5年前から須坂へ通っているが、夜光たすきを使っている人が多く、順法精神の高い地域だと認識している。なぜ着用率が低いのか不思議。教習指導を徹底していきたい」と話す。
 須高交通安全協会では署と共に交通安全運動期間中をはじめ常時啓発活動に努めているが、通勤車両はほぼ100%着用しているという。では、なぜ低いのか。安協や毎回の着用率調査を担当する行政職員らの話を総合すると、ちょっとそこまでという人、一人で活動している人、乗降がひんぱんな人たちの着用率が低いようだ。また、今回の調査でも明らかになったように助手席の非着用が目につくという。
 波多腰功須坂署交通課長は「シートベルト非着用の取り締まりは従来より増やし、検挙数は同規模署に比べても多い。須坂署の特徴として他署では減少の人身事故が増えている。違反を繰り返す人がおり、シートベルト着用率の低さと共に運転者の安全意識に希薄な部分があるかもしれない。さらに取り締まりを強化していく。同乗者にも注意を呼び掛けたい」としている。

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