【移動自粛解除】観光復興に期待と不安

2020-06-27 07:00 am by 須坂新聞

観光 icon 都道府県をまたぐ移動の自粛が19日に全面解除された。新型コロナウイルスの影響で静まり返っていた須坂市や小布施町、高山村の観光地も一部で人のにぎわいが戻り始めた。地域では「来てもらってありがたい」「まだ客足は戻っていない」「安全宣言ではないので油断しない」などさまざまな声があった。

 移動自粛が解除されて最初の土日を迎えた20、21日。温泉観光地の高山村にも観光客の姿が多く見られた。コロナ禍で大打撃を受けた観光関係者らは、感染が終息していない中で不安を抱えながらも「お客さんには来てほしい」と、今後のにぎわい復活に期待を寄せている。
 21日、山田温泉の信州高山アンチエイジングの里スパ・ワインセンター(スパイン)駐車場。初めて高山村を訪れた東京都の浅井貞治(ていじ)さん(59)は「都内の雑踏を離れられた。やっぱり自然には癒やされる」と満足げ。
 家族3人で久しぶりの旅行を楽しんだ。村内には1泊。感染防止対策を徹底している旅館の対応についても「ずいぶん気を使っていただいた」と感謝していた。「天候にも恵まれいいリフレッシュになった。この後は飯山と上田に寄って帰ります」。そう言って車を走らせた。
 信州高山村観光協会によると、新型コロナの影響で臨時休業していた村内の宿泊施設は現在、一部を除いてほぼ営業を再開している。全国の緊急事態宣言解除から約1カ月。「徐々に客足は戻りつつある」とする。
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 栗や北斎で有名な小布施町も少しずつ観光客が戻ってきた。同町を代表する美術館の一般財団法人北斎館には解除後初の週末となった20、21日、両日合わせて310人が入館。新型コロナウイルスの影響で町全体が静まり返っていた一時期に比べ、観光復興に向かう兆しが見えてきた。
 同館の昨年度の入館者は台風19号とコロナ災害の影響で前年度比2万人減の約12万人。今年度もコロナの影響で臨時休館があり、入館者ゼロの状態からスタートした。今も観光バスの姿はない。マイカー客が中心。
 同館は「観光客が戻り始めたことはうれしい。館内の滞在人数を100人以下に抑え、感染予防をして受け入れる。制限をかけるほど入館者が増えれば」と期待した。
 22日に北斎館を訪れた千葉県と埼玉県の70代の女性2人は「半年ぶりの旅行。きのうは須坂の仙仁温泉に泊まり、きょうは小布施観光。全て楽しい」と喜んでいた。
 20、21日の2日間のおぶせミュージアム中島千波館の入館者数は95人。高井鴻山記念館は72人。それぞれ先週末に比べて大幅に伸びた。
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 須坂市仁礼町の仙仁温泉岩の湯(金井辰巳社長)は6月1日から営業を再開した。
 県外からの申し込みが多く、6、7、8月の予約状況は18部屋が順調に埋まってきており、定員(70人)稼働率は65%ほどという。これまでは5、6人でのグループ利用も多かったが、今回は夫婦、家族での水入らずの宿泊が多いという。「健康な状態で来てほしい」と前日に予約客全員に体調を確認して、キャンセル料はとらない。消毒は全館で徹底して行っている。
 遊歩道を散策したり館内でくつろぐ姿が見られる。金井社長は「ほぼ平常に戻った。お客様は待ちに待ったという表情で来られる。余裕を持たせて、真心のおもてなしで楽しくゆったりした旅を満喫していただきたい」と話している。

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