2020-04-11 07:00 am by 須坂新聞
須坂市立旭ケ丘小学校の令和元年度児童会(216人、冨沢健太会長)は6日、アルミ缶回収の益金で購入した車椅子1台を総合福祉施設須坂やすらぎの園(本郷町)に贈った。新型コロナウイルス感染症の拡大により、3月2日から臨時休業となった関係で年度内寄贈ができなかった。新しい年度が始まったこの日、本会担当で6年敬組担任だった中井光一教諭と代表委員会担当の清水貴夫教諭が届けた。
同校児童会のアルミ缶回収による車椅子贈呈は、平成12年度から20年目。今回で23台目となった。施設を運営する社会福祉法人睦会(中沢允理事長)から感謝状が贈られた。
アルミ缶回収は、代表委員会(返町瑠花委員長)が中心になって活動した。昨年4月から11月まで隔週金曜日に集め、業者に引き渡した。
購入した車椅子は、肘掛けはね上げ式で足乗せ板が外側に開いて移乗がしやすく、折り畳めて持ち運びも手軽にできる。金額は38,000円相当。
中井教諭によると、6年生は卒業まで最後の1カ月間を思い出づくりも奉仕作業も先生との感謝の会もできなかったという。
「大事な時間を過ごせなかったことはさみしいと思っていたが、卒業式で一人一人が卒業証書を堂々と受け取っていた。卒業式当日には卒業生からお世話になった先生方に個々に手紙が渡され、思いを伝えていた。アルミ缶回収は児童の保護者や地域の人たちにもご協力をいただいた」(中井教諭)。
6年敬組のクラス目標を「おでん」と表現し、1年間を過ごした。中井教諭によると、一人一人おでんのように味が違う。個性があって全体に温かい―を目標にした。卒業式当日には「一人一人のあなたがいてくれてよかった。積み重ねになった」とはなむけの言葉を送ったという。取材には「思い出を染み込ませ、小学校で学んだことを基に中学校でも頑張ってほしい」と期待していた。
新型コロナウイルス感染症の感染防止を踏まえ、同施設はマスクの着用や検温、アルコール消毒などの対応策を講じ、この日外部からの受け入れをした。
施設側は「2月初めから施設利用者の面会を原則禁止にしている。児童の皆さんから毎年車椅子を頂き、今活躍している。今回も大事に使わせていただく」と謝意を表した。
2020-04-11 07:00 am by 須坂新聞 - 0 コメント
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