50年続く「きょうだい会」花岡家31人が大集合

2018-06-30 07:00 am by 須坂新聞

お知らせ icon 5年ぶり、10年ぶり―というだけでも、一族の絆の強さを感じさせる「きょうだい会」。それがほぼ50年間、身内の不幸などがあった年以外は毎年開ている花岡家のきょうだい会が今年も、6月17日に須坂温泉古城荘で開かれた。当初は夫婦や子ども。そして今は孫やひ孫まで。今年も31人が集まり、近況を語りながら、つながる家族の笑顔と健康に杯を重ねた。
 長野市柳原に、1902(明治35)年生まれの花岡漸(すすむ)さんと一歳下の房子さん夫婦から生まれた子どもは12人(5男7女)。きょうだい会は母親の名をとって通称?花房会?。一番下の5男弘美(ひろみ)さん(71)が実家で跡を取る。当時幼かった常男さんは水難事故で命を落としている。
 一番上で長女の孝子さん(90)は須坂市立町の木村印刷に嫁ぎ、経営に力を注いできた。現在は足が不自由だが、デイサービスに通い、元気に過ごしている。
 きょうだい会を提案したのは孝子さん。1967(昭和42)年に、夫哲雄さんを目前で巻き込まれた不慮の事故で亡くし、悲しみに暮れる時期もあった。「育ち盛り3人の子を夫の宝と思い、活字の一から習って印刷業に励みました」。その頃、「新しくなった国道18号線沿いにできた食堂に、きょうだい皆で集まったのが最初の“花房会”。その次からの幹事は年齢順で回しています」。
 孝子さんを筆頭に知江子さん、婦じ子さん、和子さん、晴子さん、富与さん、かつ代さんの姉妹7人は須坂や長野市内に嫁いだ。兄弟の留夫さんは東京(3年前に他界)、達男さん(闘病中)は新潟と遠くに。地元に残った登さんは3年前に他界した。
 「花岡家は結構大きな家で、昔からお盆や正月といえば子どもを連れて前の日から泊まりに行き、それはそれはにぎやか。母は控え目だけど情け深く優しい人でした。父も人望が厚くて。そういう親に育てられたからか、きょうだい皆、優しい心の持ち主です。今でも年に2度は実家で呼んでいただき、集わせてもらっています」
 さらに「『和顔愛語』。お互い何かあった時には協力し合う宗を、姉として伝え導いてきました。きょうだい会に行くと毎回元気をもらえます。こんなに長く続いて、本当に感謝しかないですよ」。父・漸さんの妹で叔母にあたる97歳の上澤末次(まつじ)さん(須坂市塩川町)も毎回の参加を楽しみにしているという。
 次の幹事は花岡和子さん(84、旭ケ丘町/偶然同姓)の番。和子さんは「年をとるごとに当番もおっくうになるけど、息子たちがやってくれるのでありがたいです。久しぶりに顔を合わせると話が盛り上がって、時間がたりないくらいなんですよ」。来年も皆さん、お元気で―。

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