2018-06-23 07:00 am by 須坂新聞
須坂市の中沢公明社会共創部長は20日の市議会一般質問で、市立博物館の改修について耐震工事や長寿命化工事などで約2億3,400万円〜約2億6,100万円(展示関係の費用は含まない)かかるとの試算を示した。約2億6,100万円の場合、公共施設等適正管理推進事業債などの起債による国からの交付税措置が約1億1,300万円で、市費は約1億4,800万円の見込みとした。
市立博物館のあり方を検討している基本計画策定委員会の6月6日の会合で、中間報告を踏まえた機能分散化の素案として、現市立博物館を改修して中核館にし、ほかに笠鉾会館、ふれあい館まゆぐら、旧小田切家住宅に分散展示することなどが示された。
分散展示のための、市立博物館以外の施設の整備費は、笠鉾会館が約1,000万円、まゆぐらは約50万円、旧小田切家住宅は約150万円と想定した。起債を見込む。
現施設と同規模で建て替える場合は約2億8,000万円とし、交付税措置などはなく全額市費という。
市は当初、市立博物館を笠鉾会館などに移転することが適当としていた。
中沢部長は「基本計画策定委員会に白紙の状態で検討してもらい、分散展示との中間報告があった。市としてもこれを尊重し、機能分散型総合博物館としていくことにした」と述べた。
今後、基本計画案を11月に作成し、12月に教育委員会で審議する予定。その結果を踏まえて市として検討し、基本計画を決定する考え。
21日の一般質問で、三木正夫市長は分散展示のメリットとして、展示面積が約2.6倍になり、常設展示の充実が図れる。蔵の町エリアでは既存施設のさらなる活用と、歴史的建造物などとの連携で魅力ある体験型展示が提供できる。市内回遊ができるなどとした。
デメリットとして、分散展示のための初期費用や学芸員の配置、電気料金などのランニングコストの増加などを挙げた。
今後の課題として、機能分散型総合博物館として認知してもらうための既存施設の名称変更の検討や、学芸員などの人材育成の必要性などを挙げた。
2018-06-23 07:00 am by 須坂新聞 - 2 コメント
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