田中本家博物館の客殿「清琴閣」瓦の全面葺き替え完了

2018-04-21 07:00 am by 須坂新聞

観光 icon 田中本家博物館(須坂市穀町)はこのほど、明治28年建立の客殿「清琴閣」の瓦の葺き替えを完了した。建立して123年目にして初の全面葺き替えで、大判の瓦と美しい鬼瓦10枚も修復して昔の面影を復元した。
 客殿は豪商田中本家の迎賓館として建築された入母屋造り。屋久杉、紫檀・黒檀・鉄刀木などの銘木が使われ、襖や欄間には日本画家木村武山の名画などが残され、大正時代には政治家尾崎行雄や画家川合玉堂ら多くの名士が滞在。最近では高円宮殿下も山鳥の雑煮を召し上がられた。国の登録有形文化財。
建物や絵画を保護するため非公開だが、今月29日から5月6日まで有料で特別公開する。
 屋根の面積は約200平方メートル。瓦は日本建築の屋根に多く見られるいぶし瓦。鬼瓦は当時のものをそのまま修復して使用した。
 工事に携わった田幸瓦屋根工事店の田幸明さん(南原町)は「貴重な文化財を残す工事に携われて光栄です。今後も蔵の町須坂の伝統を守るお手伝いをしたいと思います」、施主の田中宏和さんは「当時のまま立派に仕上げていただき感謝です。今後100年安心して利用できると思います」と話している。
 客殿の2階座敷から眺める京風の日本庭園は四季折々の変化が楽しめる。

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