【須坂病院】お産取り扱い来年度再開へ〜産婦人科医の着任に見通し

2017-02-18 07:00 am by 須坂新聞

お知らせ icon 県立須坂病院は、平成28年8月から医師減により産婦人科の新患・分娩の取り扱いを休止しているが、29年度に再開する見通しだ。同科は現在、外来診療・人間ドック・検診に対応するが、2月、医師1人が着任。さらに1人が予定され、常勤医2人と非常勤医(28年12月から非常勤に)の体制となることからお産の取り扱いができる。寺田克(まさる)院長が10日の運営協議会(会長・三木市長)で明らかにした。
 同協議会では新棟建設、既存棟改修後の今年10月に病院名を変更する計画が示された。
 同院は、須高の中核病院に位置付けられ、県立病院機構の中核病院としての役割が期待される。目指す姿として昨年夏から「感染症疾患センター」の設置も掲げ、既存棟に10月開設する計画だ。昨年12月から、同院の山崎善隆呼吸器・感染症内科部長(感染症専門医・指導医、医学博士、信大医学部臨床教授)ら5人が設置に向け方針を詰めている。
 山崎部長によると、同センターは、専門医による感染症診療のほか、第一種感染症指定医療機関として、また結核や海外渡航者への対応、県内医療機関への助言などの役割が期待される。
 また、教育部門(専門医・薬剤師・看護師教育)や研究部門(信大病院との共同研究)の充実が期待される。
 28年度上半期の経営実績では、1人1日当たりの診療単価は入院41,905円(前年同期比7.4%増)、外来11,035円(同5.2%増)。整形外科で手術件数増や循環器内科で高額処置増、リハビリ人員増による実施単位数増、内視鏡件数増、透析患者増が要因と分析する。
 上半期の収支は2,100万円余の赤字。医師減員や分娩の休止、看護配置基準を一部で7対1から10対1に変更した影響とみるが、「12月以降は満床で推移し、年度末収支は黒字になるように努めている」とする。
 7月オープンを目指す新棟は、鉄筋コンクリート造3階建て、延べ床面積約1,350平方メートル。1階には外来部門(外来化学療法室・地域医療福祉連携室など)を、2階には内視鏡センター(検査室・研修室など)を、3階には健康管理センター(健康診断・人間ドック事業)を設置する。
 健康管理センターは身障者用更衣室やパウダーコーナー(女性更衣室内)を新設。待合ホールは学習会や集団指導に利用できるよう拡充する。各種検査はプライバシーに配慮する配置。運動不足を指導するストレッチスペースを設ける。内視鏡センターへのアクセスを向上させる。
 既存棟改修では、救急部の充実や総合診療部外来診察室拡張のほか、感染症待合室や遺伝子検査室を設ける。
 新病院名を「長野県立信州医療センター」と内定した。県議会の議決や総務大臣認可を経て10月変更を予定。

2017-02-18 07:00 am by 須坂新聞 - 0 コメント



須坂新聞


 須坂新聞はタブロイド判(20P~24P)で毎週土曜発行(年間48回)長野県須高地域(須坂市・小布施町・高山村・長野市若穂地区)で購読をいただいております。また配達地域外でも郵送にてご購読いただけます。購読料は1100円(月額/税込)です。購読お申し込みはこちらから。