やさしい音色の土笛響く〜仁礼小3年

2016-02-27 07:00 am by 須坂新聞

学校・教育 icon 仁礼小学校3年仁組と礼組(39人、担任=牧内裕美子教諭・内川舜也教諭)は19日、学習発表会に保護者を招いて土笛を披露した。昨年秋から総合的な学習の一環で、須坂土笛の会の会員に学びながら練習した8曲を演奏。土笛独特のやさしい音色を体育館に響かせ、保護者の熱い拍手を浴びた。
 児童たちは、手にすっぽりと入る丸型の土笛に指を当て、息を吹き込んで、『虫のこえ』『キラキラ星』『さんぽ』などを演奏。曲の間に「リコーダーと指づかいが違うので最初は難しかったけど、土笛の会の方に教えてもらって、吹けるようになりました」「いっぱい練習したら、上手になりました」と喜びを表現した。発表の最後には土笛の会のメンバー3人も加わって『ふるさと』を演奏した。
 同校と土笛の出会いは、昨年5月に行われた仁礼コミュニティセンターの運営会議で、小嶋保明校長が地域力を学校に生かす狙いがある信州型コミュニティースクールの推進について説明したことがきっかけ。運営委員として出席していた池田志う子さん(仁礼町)が会議終了後、自身が代表を務める「須坂土笛の会」のボランティア活動について小嶋校長に紹介した。両者の思いは合致し、同校3学年が土笛に取り組むことになった。
 土笛の会のメンバーは普段、自分で作る土笛を使って演奏しているが、今回は坂田山に鎌田窯を構える陶芸家・境信夫さんに土を提供してもらい、長野市にあるオカリナ工房の千村秀治さんに全員分の制作を依頼した。
 10月から、土笛の会のメンバーが指導や交流のため15回ほど来校。その他に学級、学年で練習を重ねた。2学期の終業式では全校の前で披露するまでに上達した。
 今回の学習発表会に参加した池田さんは「100点満点の見事な演奏。最後まできれいに音が揃っていて、すごく練習した証拠だと思う。子どもたちと一緒に活動できて私たちも本当にうれしい」。また、牧内教諭は「ほめていただきながら、子どもたちはどんどん上達し、3学期には運指表もほとんど見なくなった。活動はひと区切りだが、子どもたちの中にはいろんな所で発表したいという気持ちも芽生えている」と話す。
 小嶋校長は「須坂の土でできた土笛の演奏を地域の方から学び、その力を今度は地域にお返しすることができれば、人との関わりも一層深まる。また、土笛は落とせば割れる。物を大切にする気持ち、ありがたみも土笛を通して知ってほしい」と話している。
 須坂土笛の会は、須坂支援学校の子どもたたちとも4年前から交流している。

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