2014-02-15 11:30 am by 須坂新聞
仙仁温泉岩の湯(須坂市仁礼町、金井辰巳社長)は、プロが選ぶ日本のホテル・旅館100選選考審査委員会が本選に選ばれにくい宿を対象に毎回10軒を選ぶ第25回選考審査委員特別賞「日本の小宿」に先ごろ、選ばれた。旅行業界紙の主催。今回は室数4〜21の10軒が、県内では同社のほか1軒が選ばれた。
推薦コメントで同社は「18室に従業員が65人。皆若く、従業員を大事にし、クリスマスと正月、3月下旬から4月にかけて休む。1年先まで予約は満室。口コミを大事にユニークな実践を目指す」と紹介される。
金井社長(61)は取材に「中小旅館は大旅館を参考に、または目指して経営すると廃業や合併など厳しい結果を招くが、小回りが利く自らの個性と魅力を見極めた上で中小旅館をつくり上げることができれば、日本の観光業、特に温泉観光業の元気がつくれる」と現形態に移行し、新装オープンから25年の確かな経営を語る。
海外旅行者が訪れ、観光概念も変わってきた今日。「地方まで都市化され、まち歩きに象徴されるように暮らし観光や生活体験が注目され、人々は文化や暮らしぶりを心の目でみる心の旅を求めている。忙しさから日常を復元する旅のニーズがあり、大旅館のような効率主義からお客さんを守り、詰め込まない工夫とふるさとの時間をつくることに努めている。小さいからこそでき、規模の論理には絶対に負けない」。
4年前、洞窟風呂を改修。3世代で楽しめるよう魅力を高めた。「露天風呂は星空の下で自分自身と向き合える。情けと癒やしの旅文化の創造を目指し、ふるさとイコール理想土(リゾート)にいるおふくろさんのようにできることはいくらでもある。ニーズをしっかり把握し、従業員が幸せになれる企業を目指したい。今後ますます健康志向が強まる。旅館の点から畑や遊歩道、里山を含め面的にふるさとを楽しむ場所にしたい」と話す。
2014-02-15 11:30 am by 須坂新聞 - 2 コメント
Tweet© 須坂市公認ポータルサイト・いけいけすざか. ALL Rights Reserved. Privacy Policy