【須園】コシヒカリでも収量アップの傾向〜ケイ酸質肥料の水稲

2012-02-26 07:00 am by 須坂新聞

農業 icon 須坂園芸高農業経済科流通経済コースは、ケイ酸質肥料を多く用いた水稲の多収技術の研究栽培に取り組んでいる。昨年はこれまでの「キヌヒカリ」に加えて、「コシヒカリ」でも実施し、北信の平均を上回る高い収量が得られた。中身の充実したもみの割合を示す登熟歩合が高かったことにも注目している。窒素肥料との相乗効果でより増収につながる可能性があるとする。
 一般的に、多収には窒素肥料を多く施して稲の生育を促す方法が用いられるが、一方で、大きく成長すると稲が倒れやすく、なかなか増収につながりにくい点が課題となっている。
 同コースではケイ酸質肥料を多く用いて、2009年にキヌヒカリで10アール当たり1,145㎏の収穫があった。ガラス成分のケイ酸を多く施すと、稲の葉や茎が固くなり、倒れにくく、垂れ葉が少なくなる。日光の当たる面積が増えて光合成効率を高め、生育を促進して収量が増えると推測している。
 昨年は塩川町の実習田で5月25日に田植えをした。18試験区を設けて、それぞれケイ酸質肥料と窒素肥料の施肥量を変えて栽培した。ケイ酸量が10アール当たり0㎏、12.5㎏、25㎏。窒素量は10アール当たり0㎏、3㎏、6㎏、追肥1㎏、2㎏の配分で組み合わせた。
 昨年の北信作況指数は96で水稲平均収量は10㌃当たり548㎏。これに対して、同校では最高でキヌヒカリが10アール当たり757㎏、コシヒカリは10アール当たり771㎏だった。
 窒素量が2㎏以上の区ではすべて北信の平均を上回り、施肥量が増えるにつれて収量も増えた。特にコシヒカリは3区で700㎏を上回った。
 通常70〜80%とされる登熟歩合も15区で90%を上回り、ほかの3区でも80%を上回った。こちらはケイ酸質肥料の施肥量が多くなるにつれて、割合が高まる傾向がみられた。
 一般的に、一定のもみの量を超えると登熟歩合が下がり、それ以上の増収につながりにくいとされているが、同コースでは、もみの量が多い区でも登熟歩合の大幅な低下はみられなかった。これらのことから、ケイ酸質肥料は登熟歩合の向上に効果があると推測している。
 同校の中島寿夫教諭は「もみの量が増えれば登熟歩合が下がるのは窒素肥料だけを用いた場合。昨年は春の天候不順で例年よりもみの量が少なく、その分、登熟歩合が高かったため明確な傾向は出ていないが、ケイ酸質肥料を併用すれば登熟歩合が高まり、より収量が増える可能性がある。もみの量が多いほどその効果が現れると考えられる」と話している。田植えの時期や気温、植栽密度との関係も指摘している。

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