みそ鑑評会〜須高の5社が全国入賞

2011-12-17 07:00 am by 須坂新聞

工業・商業 icon 第54回全国味噌(みそ)鑑評会(中央味噌研究所主催)は先ごろ、東京都内で表彰式を行った。須高の5社が入賞した。農水大臣賞、食料産業局長賞に続く「全国味噌工業協同組合連合会会長賞」に塩屋醸造(須坂市新町、上原太郎社長)の「塩屋こうじみそ赤こし」が入った。
 また、「中央味噌研究所理事長賞」に糀屋本藤醸造舗(須坂市村石町、本藤浩史社長)
の「信州蔵出しみそ」、穀平味噌醸造場(小布施町伊勢町、小山洋史
社長)の「穀平豊醸」、千日みそ(須坂市上町、遠藤博昭社長)の「千日みそ」が入った。
 「鑑評会審査長賞」に中村醸造場(須坂市本郷町、中村元保社長)の「北信濃まるゆき味噌」が入った。
 みそ製造者の醸造技術の向上を目的に全国から478点、県内から104点が出品された。
 塩屋醸造は赤色系こしで入賞。小林秀久工場長は取材に「発酵具合が想定通りにいかず仕上がり直前まで苦労したが、立派な賞を頂きありがたい。積み重ねた技術を安心安全や品質向上につなげ、よりよい品を届けたい」と述べた。
 糀屋本藤醸造舗は淡色系こしで入賞。本藤社長は「表彰式に出席した。全国の上位は優劣の差が少なかった。淡色系が常に上位に入るよう安定して勝負ができているのは、1年前の課題を見直し、手応えのあるものができているため。今後もこだわって納得のいく品を追求したい」と話す。
 穀平味噌醸造場は赤色系こしで入賞。小山社長は「淡色系だけを出していたが、今回は赤色系を出し、評価された。味本位を求めたが、色も香りもよかった」と言う。
 小山社長は高水味噌醤油(しょうゆ)工業協同組合の理事長を務める。加盟社(須坂以北)の水準の高さについて「県内でも一番品評会に出していて上位入賞率が高いのは、小さなメーカーばかりで職人もやり、経営もやり、技術向上に情報交換しながら切磋琢磨(せっさたくま)しているため」と話す。
 千日みそは赤色系粒で入賞。出品は4年ぶりで前回も入賞した。製造部の矢島春樹さん(写真)を中心に3人で仕込んだ。矢島さんは入社13年目。「今回は出来がよかったので全国も狙い、評価された。味に甘みやうま味があった」と話す。
 中村醸造場は淡色系こしで入賞。中村社長は「地域の農家から仕入れる原材料は数量も増えてきて、地産地消や地域貢献にもなっている。技術の向上は責務で一人(中村社長)から二人(鎌田光大製造主任と)へ力も大きくなり、みそ造りを通じて恩返しができてきた」と話す。
 放射線が日本人の生活に影響する原発事故以降、あらためて日本食の「みそ」や「みそ汁」の健康効果が見直されているという。みそどころの安心安全に期待が寄せられている。

2011-12-17 07:00 am by 須坂新聞 - 0 コメント



須坂新聞


 須坂新聞はタブロイド判(20P~24P)で毎週土曜発行(年間48回)長野県須高地域(須坂市・小布施町・高山村・長野市若穂地区)で購読をいただいております。また配達地域外でも郵送にてご購読いただけます。購読料は1100円(月額/税込)です。購読お申し込みはこちらから。