【須坂市】町並みの会が市の歴史的建物検討委に提案

2011-09-24 07:00 am by 須坂新聞

政治・経済 icon 須坂市は歴史的建物を活用して残す方策などを考えるため今年7月に「歴史的建物維持保存活用検討委員会」(委員長・土本俊和信大教授、委員20人)を設置した。27日に第2回委員会を開くが、委員の信州須坂町並みの会(丸山久子会長)が先ごろ、三つの提案を市に提出した。空き店舗利用促進は、新設する半公半民的立場の住民協議会が情報を集め、市、家主、事業希望者の間に立って仲介する「システムによる空き店舗利用促進」を提案する。
 提案書によると、通りや街区など小単位でつくる住民協議会に情報が集まるようにし、改修助成金など市の情報を事業希望者に伝える。また、希望にかなう店舗の家主を探す。その後、市、事業希望者、家主の3者が具体的に話し合いを進め、改修デザインや事業内容を確認後、市が改修助成金を交付する。同協議会は事業開始後も調整役を務める。
 丸山会長は「長年、町並みの保存・活用や景観形成に携わった者として、もう一度原点に戻って町並み保存とは、景観とは、を認識し直さなければならない危機感があって建築やまちづくりの専門家の提案を受けてまとめた。現町並みは行政、民間団体(同会)、所有者が努力して積み重ねて作り上げた成果で後世に残していきたい。須坂の歴史を物語る家も生きている限り最後まで生かし続け、仕組みとして守っていきたい」と話す。
 そのほかの提案は町並みの修景。伝統的蔵造りを町並みとして連続させるため①「外観の復元」では、近代的外観の建物は新築や増改築時に伝統的な外観にそろえる②「モチーフの連続化」は、通路などで町並みが途切れる場合は門など伝統的モチーフで補う③「駐車場の緑化」では街路沿いの駐車場の空き地に駐車の露出を隠す植栽を施す―とする。
 また、空き店舗の再生では、家屋や蔵の伝統的な雰囲気を残しながら若い感覚を取り入れ①カフェやセレクトショップなど市民も観光客も共に楽しめる店舗利用②アートの展示スペース③パンフや案内板を整備して町並み巡り④インターネット活用により街全体を情報発信する―とする。

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