果実販売は前年比9割弱〜ナガノパープルは7割増

2010-02-21 07:00 am by 須坂新聞

農業 icon JA須高はこのほど本所で、果実生産販売反省会を行った。21年度産の果実全体の販売実績は景気低迷による消費の落ち込み、販売数量の減少などで前年の88.4%に落ち込んだ。一方、ブドウのナガノパープルは昨年の7割増しの売り上げで初めて1億円を突破、リンゴはオリジナル3兄弟が堅調と報告された。 
 反省会には県や全農長野、市場関係者18社などから約150人が出席。藤沢洋組合長は「JA須高の果実販売額は県内JAトップ。ブドウ、プルーンは日本一。今後は人気のナガノパープルやシャインマスカットなどの栽培技術の確立と拡大を目指し、種なし巨峰を3割にしたい。また、オリジナル品種の拡大と共に、新わい化栽培の推進で商品化率を高めたい。デフレ下でもいい物を作ればいい値で売れると信じていきたい」と報告した。
 市場を代表して、大果北部(大阪府)の熊沢啓治副部長は「昨年は数量減が価格増につながらなかった。ことしはもっと厳しい。不況期の嗜好品販売は難しく、品種改良などで売れる物を作ってほしい。市場アンケートでは、シナノ3兄弟や種なしブドウなどが人気ベスト10入り。売れるタイミングを見極める企画販売が大事。また、国内消費が減少傾向にあり、青森は台湾向けに大量販売している。中国や台湾など海外にアンテナを張ることも大事。魅力ある農業で後継者を作ってほしい。作り手が減ると中国の果樹農業に負ける可能性もある」と指摘した。 
 全農長野北信事業所の尾崎明彦課長は「昨年は果実の数量が下がっても価格が伸びなかった。対策として販売チャンスを逃さない出荷調整で手取り確保につなげたい。売れ筋のシナノゴールドなどは北信一帯で推奨し、品質を一定に保つといい。種なしブドウを好む消費者嗜好をつかむ事も大事。キノコの不純物混合事件があったが、安心安全の品質管理が大切」とした。
 長野農業改良普及センターの小須田清所長は「須高のエコファーマーは県内4分の1の1,500人を数えるなど環境に優しい農業の先進地」と話した。

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