市立須坂南保育園に代わる私立保育園開設計画〜名称は…

2010-02-07 07:00 am by 須坂新聞

お知らせ icon 社会福祉法人わらべ福祉会(須坂市馬場町、松本善雄理事長)はこのほど、坂田町の坊主山東に設置運営する新たな私立保育園「さかた山 風の子保育園(仮称)」の計画概要を、説明会や配布資料で市立須坂南保育園の在園児や来入児の保護者ら約100人に示した。南保育園に代わる新園。開園後、南保育園は閉園する計画。建設地は農振農用地区域だが、昨秋、市農振整備計画を変更。市は9日まで異議申し出を受け付けている。
 受け入れは産休明けから5歳児で、定員90人(緊急入所対応型で110人まで可)。実施予定は、一時保育やゼロ歳児保育、病後児保育(定員4人型、回復期で安静が必要な時期の対応)、障害児保育。休日保育は実施しない。開園は午前7時〜午後7時。通常保育は午前8時半〜午後4時半。延長保育は朝7時からと夜7時まで。
 職員数は保育士や調理師、看護師、栄養士などで27〜28人。「園児の発達に合わせて必要数を配置したい」(松本理事長)。
 保育料は前年所得税と市民税により階層区分されるため、市立園と変わらない。保育料以外の経費は、昼食の主食代(3歳以上)とその他で、保護者が負担する。その他は保護者会と相談して決める行事などで現在未定。
 理念は①恵まれた自然環境を生かした保育②保育の理論と実践を保護者・保育者共に学び高めあう③地域住民に支えられ、連携しあえる保育―を掲げる。
 敷地約4,200㎡。園舎の延べ床面積は約1,000㎡。5歳児、4歳児、3歳児、2歳児、1歳児、ゼロ歳児、病後児の各保育室、遊戯室、子育て支援室、予備室・ランチルーム・一時保育室、事務室、会議室、応接室、厨房、休憩室、更衣室、食品庫、トイレ、廊下、ウッドデッキ、テラス、砂場、緑の庭、園庭(60mトラック)、あずまや、獣対策フェンス、消毒遮へいネット、駐車場35台分など。
 松本理事長は「思いを形にし、ハードと園児の発達のソフトがマッチした理想的な環境がつくれそうだと感じている。自然環境に親しみ、農業体験などで地域と交流し、広い園舎と園庭で遊んで大脳の発達を促し、集団保育の共育ちが保証できる。3歳以上と同様に3歳未満児も保育室から廊下、ウッドデッキ、砂場、芝生と連続して遊べ、保育環境を一体化する」
 「名称のさかた山は地域が大事にする里山共生の森で、生活に取り込んでいる。四季を通じ地域の風を感じ、風を受けて元気に育つ願いを込めた」と話す。
 子育て支援を重視し開園前から勉強会を開いて乳幼児の発達の特徴などに理解を深める考え。「子の育ちに共感する場所になるよう勉強会を積み重ねて移行したい。心の育ちを支える園にぜひ取り組みたい」(理事長)。
 同法人は馬場町で「みつばち保育園」を経営する。昭和49年1月に働く女性の権利と子の全面発達を願って無認可保育所を開設。法人認可後、54年に現在地に認可園を開園。無認可から35年、認可から30年が経過する。
 建設に向けて今後、開発行為などの知事許可手続きや、保育所設置許可申請、補助金内示、実施設計、建築確認申請など進め、秋着工、来年3月完成、4月開園を目指す。市は「23年度開園を目指し進めたい」とする。
 同計画について、在園児の保護者からは、公立園継続の要望や、現施設を望む声、保護者も通園した愛着ある園の存続など反対の声もある。また、市と事業者は地元農業者との話し合いを続け、両者が支障なく共生できる地域を模索している。

2010-02-07 07:00 am by 須坂新聞 - 0 コメント



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