トルコギキョウの新ブランド「臥竜の紫紺」

2009-07-26 10:00 am by 須坂新聞

農業 icon 全農長野、県農村研究所とJA須高が共同開発したオリジナル品種のトルコギキョウ臥竜の紫紺(しこん)は独特の色合いが人気で新ブランドとしての呼び声も高い。JA須高が推進する新たな花産地づくりの起爆剤としても期待されている。
 臥竜の紫紺は花の先端が濃厚な紫色、下部が白く、上から見ると黄色のめしべ・おしべ、底部の黄緑とのコントラストが美しい。須高で90%以上を生産、関東・関西を中心に出荷している。販売期間は7月上旬〜12月上旬と長く、ことしは12万本を見込み、将来的には数十万本の出荷を目指す。
 この花の開発に携わったJA須高花卉部会事務局、営農技術員の小林芳則さんは「色にこだわりましたが、農家の生産意欲につながればうれしい」、同部会トルコギキョウ専門部長の垂沢一己さん(小島町)は「栽培は少し難しいが作りがいがある。工夫を重ねて、よりよい花を作っていきたい」と話している。
 小林さんは花産地づくりに向けてのプランナーの役割を担う。不況で花消費は落ち込み、生産者が高齢化する中、▽量販店のパック花の消費が伸びている▽盆、彼岸などに消費が増える▽天候に左右され品不足が起きている▽輸入花が一定のシェアを確保―などに着目。ブランド育成と共に集中出荷、小型化などを考えた。
 小菊は需要が高い盆は品不足。そこで小菊の小型化と集中出荷を図った。フィルムで包装したパック花として、盆などの需要期に数をまとめて低価格で出荷。市場からの問い合わせもある。将来的には数百万本の生産を目指す。リンドウもことしから着手。
 JA須高はさらにパック向けの小菊やリンドウの生産者を募り生産を拡大する計画。来年産に向け、今月27日に2回目の説明会を開く。小林さんは「変化する花需要にアンテナを張りめぐらし、農家に喜ばれる品目や栽培方法を心掛けたい。結果として、独自の花産地の形成を目指したい」と話している。

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