ナディック/子会社「ニップス」設立、自動車部品に力

2007-01-26 07:00 am by 須坂新聞

工業・商業 icon 精密プレス金型設計のナディック(須坂市春木町、上野栄蔵社長=写真、資本金1,000万円)は10日、社内に100%子会社「ニップス」(上野社長)を設立した。須坂で生まれた新技術「小径パイプ内面バリなし穴開け加工技術」を基に製造委託する設備の補修や試作など行う。資本金800万円。技術部長は元しなの富士通製造技術部長花岡啓文さん。営業課長は上野栄一さん。
 同社は昨年、素形材センター主催の第22回産業技術賞で県内初の中小企業庁長官賞を受賞した。パイプの内側から外側にプレス加工する際、内面にバリ(余分な突起)ができない穴開け技術で加工費削減も実現した。
 これまでに大手自動車メーカーと共同開発契約を結び、愛知や大阪などメーカー3社に技術を供与、5社から加工設備や金型を受注した。商談は40社と進めている。
 上野社長は「新会社は夢を形に―を合言葉に主に自動車部品に関係する設備や金型、製品の穴開け加工を行いたい。沈滞する市工業再生のモデルといわれるが、多少でも市へ貢献できれば幸いだ。将来性が見込める自動車部品へ力を入れ、雇用や売り上げを伸ばし、市に大手自動車メーカーの誘致も願う。そのために市も県も頑張ってほしい」と話す。
 同社は電子デバイス関連事業の撤退縮小により、数年前から打開策を模索し、自動車関連事業に出合った。市産業アドバイザーの指導を受け、一昨年には経産省補助事業の異分野連携新事業分野開拓(新連携)に県内第一号で認定された。

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