須坂病院/新型インフルエンザを想定して収容訓練

2007-01-25 07:00 am by 須坂新聞

お知らせ icon 県立須坂病院(斉藤博院長)は11日、北棟五階に完成した感染症病棟で新型(鳥)インフルエンザ疑いを想定した収容訓練を行った=写真。同病棟は4日付で感染症法に分類される一類・二類感染症が発生した際に入院や医療を担う県内医療機関として第一種感染症指定医療機関に指定された。第一種指定は全国25病院目。
 同病棟は430平方メートル。第一種病室2室、第二種2室、一般病室4室、検査室、処置兼観察室、カンファレンスルーム、ナースステーション、面談室、機械室、倉庫など。
 第一種病室には前室やシャワー、トイレ、スタッフ用シャワー、専用空調、専用排水処理設備を設けた。検査室や処置兼観察室には専用空調や専用排水処理設備を、第二種病室と一般病室にはシャワーやトイレ、専用空調、専用排水処理設備を設けた。
 事業費(工事監理を含む)は4億800万円余。発注は県住宅部。設計監理は久米設計。建築は北信土建。設備はマツハシ冷熱。電気はやまたけ電業。
 訓練は、東南アジアから帰国3日になる患者が、体調不調で38.5度の発熱があり、診療所を受診したが、新型(鳥)インフルエンザの疑いで救急搬送され、家族が別の車で来院し、検体は環境保全研究所へ搬送する―設定で行った。
 患者役はアイソレーター(隔離車いす)で地下から5階へ。対応する医師や看護師は手や皮膚、目、鼻、口などを守るため、手袋やマスク、キャップ、ガウン、ゴーグルなど個人防護具(PPE)を着たり、脱いだりして診察や検査、入院、家族診察など行った。
 終了後、記者会見で斉藤院長は「建物をどう使うかの課題と、救急車や病棟の人の連係はスムーズにいった」と述べた。
 高橋央(ひろし)感染制御部長は「実際に体感したが、受け入れ側は感染を広げないことと、感染者を救うことが重要な使命。必要以上に不安を与えてはいけないが、声かけとモニター映像から目を離さないことが大事。インターホンやモニター、ドアの開閉など使い方を想定して病棟を作ったが、うまく動いた」と述べた。

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