えっ!「小学生会社」が利益の一部を納税?

2006-11-30 07:00 am by 須坂新聞

学校・教育 icon 須坂商工会議所青年部は19日、小学生を対象に9月から行ってきた4回シリーズの商売体験セミナー「ジュニア・エコノミー・カレッジすざか」のまとめのセミナーと表彰式を市公民館で開き、小学生の代表が利益の一部を「税金」として市に寄付した。
 カレッジは小学生に経済の仕組みの学習や販売実習などを通してその達成感、お金の大切さ、商売の楽しさ・難しさを体験してもらおうと初めて企画したもので、日滝小と須坂小から6年生3チーム(1チーム4〜5人)が参加した。
 各チームは仮想の株式会社をつくり、ドリームプラン(事業計画書)を作成。賛同してくれる家族などの株主から集めた1万円と同部からの借入金1万円の計2万円で商品開発・仕入れ・製造などを行い、11月3日の須坂えびす講で販売、最終回のこの日は決算の授業、成果の発表、表彰式などを行った。
 各チームがアイデアを凝らして開発・製造した商品は▽(株)SHJ(日滝小A)=おやきDEギョーザ▽(株)キオラ(日滝小B)=たこ焼き風スイーツ「りんご丸」▽(株)ANGEL(須坂小)=ハッチと桜のタルト&りんごバー・ぶどうバー。芝宮境内で開いたえびす講では昼前には完売する人気ぶりだった。
 3チームの売り上げは合計で11万3,050円、利益は6万3,556円となり、10%の6,355円を「税金」として三木市長に手渡した。市では企画の趣旨に沿って商業振興のために役立てるという。利益の残りは株主への配当金とチームへの分配金となり、おこづかいを手にした小学生たちは使い道について「好きな物を買いたい」「貯金したい」とうれしそうに話していた。
 表彰式にはセミナーを通して小学生をサポートした須商まちかどSHOP「くますぎ」の高校生や商品の製造などに協力してくれた業者らも出席、成果を発表する小学生に温かい拍手を送っていた。なお、利益の額や商品の出来ばえなどを総合的に審査した結果、グランプリの須坂商工会議所会頭賞には(株)キオラが輝き、広田宏会頭から賞状が「社長」の山下美月さんに手渡された。キオラのメンバーたちは「商品を作ったり、準備するのが大変だったけど、完売して良かった。お金は大切に使いたい。また機会があればやりたい」と大喜びしていた。また、(株)ANGELには須坂市長賞、(株)SHJには須坂市教育長賞が贈られた。
 同部の小山秀司会長は「初めての試みで不安もあったが、多くの方々の協力で無事終了することができた。小学生たちは話し合い、助け合いながら、回を追うごとにたくましくなっていった。この事業を須坂で行うきっかけになり、アドバイスをいただいた福島県会津若松商工会議所青年部の皆さんにも感謝したい」と話している。会場には同部のメンバーも駆けつけ、表彰式を見守った。

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