平和の象徴ハト〜勢い良く

2017-01-01 07:00 am by 須坂新聞

趣味・生活 icon 平和の象徴「ハト」。そのハトを飛ばして速さを競うハトレースがある。半世紀ほど前、ブームになったが、現在は競技人口が減り、その存在を知らない世代も多い。須高地区にも愛好家がおり、自宅などでハトを飼育し、大会に出場するなどして楽しんでいる。
 ハトレースは春と秋を中心に、各地でさまざまな大会が開かれている。地区大会や近隣地区合同大会、東日本大会などがある。距離は主に100〜1,000km。愛好家が飼育しているハトを持ち寄り、同一地点から放して各自の鳩舎まで戻る速さを競う。ハトを放した地点から各鳩舎までの距離を、帰還所要時間で割り、算出された分速を比較する。最近はデジタル化が進み、測定が容易になっている。
 須坂愛鳩会クラブ(会員約10人)の坂田安弘代表(61、大谷町)によると、ハトの飛ぶ速さは時速60〜70km程度だが、風に乗ると100km以上になることも。早ければ約1,000kmを8時間ほどで戻ってくるという。
 レース用のハトは、競馬などと同じで血統が重視される。品種改良が進み、昔の伝書鳩(カワラバト)に比べて骨格ががっしりしていて、翼も強靭になっている。
 坂田さんは小学生から中学生にかけてハトを飼育し、レースにも出場していた。ブームで、ハトを飼っている人は周りに大勢いたという。大人になって沢登りを趣味にしていたが、足を悪くしたため15年ほど前に再開した。自宅で約120羽を飼っている。
 主に仕事が休みの土・日曜日に訓練し、レースに向けて少しずつ飛ぶ距離を延ばす。鳥かごに入れて車で運んで放し、飯山市辺りからだと10〜15分ほどで自宅の鳩舎に戻ってくるという。体調管理も重要で、飛び方でそのハトの調子が分かるという。
 ハトレースの楽しみについて「無事、戻ってきた時がうれしい。飛ぶ姿を見ているのも面白い」と話す。
 須坂愛鳩会クラブメンバーの毛利憲司さん(55、大谷町)も同じように子どものころに飼育していて、15年ほど前に再開した。「戻ってくるまでのどきどき感と、ハトの姿が見えた時の喜びが魅力」と話している。

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