千曲川浸水想定区域見直す〜国交省

2016-06-25 07:00 am by 須坂新聞

お知らせ icon 国土交通省は、上田市から飯山市にかけての千曲川流域の、想定しうる最大規模降雨時の浸水想定区域を見直し、先ごろ公表した。最大規模の降雨量を、これまでの約2倍の48時間で396mmにして分析した。それに伴って、須高地区は須坂市、小布施町とも浸水範囲が拡大した。
 これまでの浸水想定区域は、統計で100年に1回の確率の降雨量、48時間で186mmに基づいて分析し、示していた。
 見直された市の浸水想定区域は、これまでより全体的に東側に約150〜500m拡大。市南部は主に旧長野電鉄屋代線線路跡付近、須坂駅から北部は長野電鉄線路から西側約700m付近まで浸水すると想定している。
 新たに浸水想定区域に含まれた町や公共施設はないが、特に井上町や塩川町などで範囲の広がりが大きくなっている。
 水深が深いのは主に豊洲地区で最大10〜20m未満。浸水継続時間が長いのは主に中島町や福島町で最大168(1週間)〜336時間(2週間)未満となっている。
 市は本年度、見直したデータを基に、洪水土砂災害ハザードマップを更新し、全戸配布する予定。
 市危機管理推進役の田尻俊幸さんは「今後の防災訓練などに反映させると共に、各町や世帯でも避難や連絡態勢などを見直したり、再確認して」と呼びかけている。
 小布施町は新たな洪水想定により、町北部の延徳田んぼ周辺の浸水区域がさらに500mほど町の中心部の方向に広がる。
 中野市寄りの押羽や羽場、北岡、清水はほぼ水没する。現在のハザードマップでは浸水区域になっていない雁田や中子塚、中条、六川などの一部も浸水する。浸水区域は長野電鉄都住駅の間近まで広がる。
 町西部の千曲川沿いの地域は従来より200mほど浸水区域が広がる。飯田や山王島はほぼ水没。大島も千曲川沿岸は水没するが、少し離れた公会堂周辺は松川扇状地の坂の影響で浸水から免れる。
 町中心部にある町役場は千曲川の浸水区域には入らない。
 町は先月の総合防災訓練で千曲川の洪水などを想定した避難訓練を実施。7月から始まる町政懇談会では新しい想定の洪水浸水区域を示し、ハザードマップ見直しに向けて住民の意見を聞く予定。
 町総務課長の田中助一さんは「千曲川が今の堤防を越えたことはなく、100年に1度の降雨を考えた今の想定は信用できる。今回はそれを上回る想定。越水が起きる前の避難が大切」と話す。
 千曲川河川事務所のホームページで、浸水想定区域図を拡大して見ることができる。

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