【国内最大級】「福島の大幟」10月建立

2015-08-22 07:00 am by 須坂新聞

お知らせ icon 須坂市福島町区(小林照夫区長、約170世帯)は、市指定有形文化財の「福島の大幟(おおのぼり)」を10月24日に建立する計画を進めている。数年前から建立の話が出され、幟ざおの耐久検査(6月)の結果が良好だったことから今月4日に建立委員会(委員長・区長)を立ち上げた。10月15日に安全祈願祭を行い、17〜18日に区民が力を合わせて幟ざお2本を蔵出し・搬出し、天神社から東へ約600?離れた畑で磨き、建立準備をする。
 大幟は、福島天神社が水害に遭い、本殿を新築した明治11(1878)年に新調奉建の発議があり、これに基づいて計画され、同13年に完成。3月25日に初めて建立された。
 建立は、明治時代に7回(14年から5年間の秋祭りと35年の菅公一千年祭)。大正に2回(8年の遷宮式祭、11年の郷社昇格祭)。昭和に4回(14年の新ざおほぞ合わせ、15年の紀元二千六百年祭・皇軍必勝祈願祭、27年の菅公千五十年祭・国威宣揚祈願祭、53年の社殿屋根銅板ふき替え特別大祭)。平成は5年3月の上信越道須坂長野東IC開通記念以来2回目で22年ぶり15回目を計画する。
 大幟は、長さ22.5m、幅4m。国内最大級といわれる。一対の書は、高井鴻山(高井健、当時73歳)が明治13年2月25日に揮毫(きごう)した。
 劣化が進み、平成5年からは複製を建立している。
 4文字は中国の古典「書経」から。「護道(ごどう)」は、人として正しい行いをすることの意。「懋徳(ぼうとく)」は、品性を高めるよう努力することの意。
 幟ざお(杉、2本)は現在2代目。昭和13年に高山村牧の黒岩吉郎治氏と黒岩龍作氏が奉納したもの。長さ約36.5m。
 小林区長は「建立の目的は区民の心意気を示すことにある。最初の建立から135年目に当たり、地域に伝わる文化財を継承するため、子供たちにぜひ見せたい。昔からまとまるまちだが、心のよりどころの大幟の建立を肌で感じ、次世代へ引き継ぎたい」と話す。
 斉藤和好福島天神社氏子総代長(建立委員会副委員長)は「小さな区に国内最大級といわれる大きなものがあることを区民だけでなく、広く知ってほしい」と話している。
 平成13年には日英親善文化交流使節団として同天神社あばれみこしの一行37人が英国ロンドンへ渡り、日本の夏祭りを印象づけた。

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