2010-05-30 07:00 am by 須坂新聞
高甫小学校の4年生(36人)は20日、八町きゅうりの苗を校舎東側の学校農園に植えた。地域の伝統文化を学び、守っていこうと、総合的な学習の時間を利用して栽培する。
八町きゅうりは、昭和20年代始めに、上八町の関野正二郎さんが育成。皮が薄くて肉厚な上、甘みがあることで人気が高まり、最盛期には1日5〜6万本が出荷された。しかし、昭和40年代から果樹栽培が主流になり、自家用などでわずかに生産されるだけとなった。7年前に須坂園芸高校が復活のため研究を開始。その2年後には高甫地域の有志で「八町きゅうり研究会」(神林啓助会長)が発足し、須高農協なども協力して普及に取り組む。現在、沼目越瓜(しろうり)や村山早生ごぼうなどとともに信州の伝統野菜に認定されている。
この日は同研究会や農協職員らの指導で、1人1本ずつ植え、名札を取り付けた。途中、苗に鼻を近づけながら「きゅうりの匂いがする」とある児童。すると別の児童も「あ、本当だ」と驚きの声をあげた。元田達也君は「今まで一度も食べたことがないので、どんな味か楽しみ。家族にも食べさせてあげたい」と、収穫を楽しみにしていた。
一般的なきゅうりに比べ、八町きゅうりは収量が5〜6割で、栽培も難しいが、神林会長は「子どもたちと一緒に大切に育てたい。いいきゅうりになれば」と期待していた。7月上旬には収穫できる予定。食べ方は学校や児童で相談しながら決めるという。
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