2013-08-24 07:00 am by 須坂新聞
須坂警察署(平林誠署長)はこのほど、特殊詐欺被害を未然に防いだ八十二銀行須坂支店に感謝状を贈った。
8月5日、80代の男性が来店、500万円の引き出しを依頼したが、高額のため、応対した職員や上司が説得して思いとどまらせ、警察と連係して被害を防いだ。男性は、息子をかたる男から「大切な書類をなくしてしまい、500万円が必要になった」との電話があり、現金を引き出そうとしたという。
感謝状を受け取った百瀬茂副支店長と窓口で応対した木内知子さんは「お客さまの財産を守ることができてよかった。これからも注意していきたい」と話している。
なお、特殊詐欺は19日現在、県内で106件発生、被害額は6億4,687万円に上り、年間の被害額で過去最悪だった2007年の6億4,285万円(377件)を現時点で既に上回っている。
須高では20日現在で1件発生、500万円がだまし取られた。
事件は、八十二銀行須坂支店が詐欺を防いだ日と同じ、8月5日に須坂市内で発生。70代の女性が、息子を名乗る男から「今日中に納めなければならない小切手が入ったかばんを電車に置き忘れてしまった。少し用意してほしい」との電話を受け、再び、その男や上司を名乗る男から「かばんは見つかり、今駅員が預かっている。戻ればお金は必ず返す。こちらも500万円を用意した。今からお宅に行く」との電話があった。
すっかり信じ込んだ女性は現金500万円を引き出し、自宅を訪ねてきた面識のない男に手渡した。女性は金融機関で窓口の職員に尋ねられた際に「これは詐欺ではない」ときっぱりと言ったが、数時間後、息子の携帯電話に連絡、事件が発覚した。
この事件を受け、須坂署と須高金融機関防犯交通安全協会などは特殊詐欺防止緊急対策会議を同署で開き、小島伸之生活安全課長が「金融機関は特殊詐欺を防ぐ最後のとりで。判断に迷った時は警察に通報して」と呼び掛けた。
同課では「須高での認知は1件だけだが、前兆事案や相談は多く寄せられている。ナンバーディスプレイ機能付き電話に替える、留守番電話にしておく、家族で合言葉を決めておくなど、対策を万全にしてください。一人で判断せずに、必ず警察や家族に相談して」と呼び掛けている。
2013-08-24 07:00 am by 須坂新聞 - 0 コメント
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