「蔵のまち信州須坂観光ガイド」養成講座

2011-02-12 07:00 am by 須坂新聞

観光 icon 須坂市観光協会は6日、3月から事業を開始する「蔵のまち信州須坂観光ガイド」の養成講座を蔵のまち観光交流センターで開いた。今月20日にも実地やおもてなしの講座を開催、27日の認定試験を経て、3月6日に認定証を交付、実戦にデビューする。講座には須坂市を中心に北信一帯から17人が申し込んだ。

 全国各地の歴史や文化に興味を持ち、その地域を訪ねてみたいという観光客が増加、蔵の町並みなど歴史遺産のある須坂市でも観光ガイドの需要が高まっているため、おもてなしの心で須坂を分かりやすく解説してくれるガイドを養成することになった。以前は有志がボランティアで行っていたが、今回は責任を持って案内してもらうため、認定制を取り入れ、ガイド料も有料とした。
 初回講座では信州・長野県観光協会企画広報室長の小林弘幸さんが長野県の観光知識について、次いで、須坂市誌編さん室長の青木広安さん(屋部町)が須坂の歴史や風土について画像で示しながら解説した。
 青木さんは、町並みに隠された美として▽連続性と聳立性=個性の強調と協調性など▽構造の美=屋根裏骨組み、屋敷配置、L・T字型の家▽変化の美=段違いの棟▽生活の美=手入れの美・未完成の美・哀愁の美など―を紹介、町並みの歴史的背景に中世は交通の要地(谷街道・大笹街道・草津道)として商業集落が発生、近世は堀家1万石の館町として商業と交易が発展したことなどを挙げた。
 また、製糸全盛期の須坂は水道・電気などのライフライン、鉄道などの交通、銀行・倉庫・呉服などの産業・経済、役所・中等学校・劇場などの行政・文化といったインフラが充実。明治8(1875)年に結成した製糸業の結社「東行社」は当時日本初の同盟組織であり、設立の中心的役割を担ったのは20〜30代の若手製糸家。小田切武兵衛社長は30代半ば、評議員には23歳・29歳も名を連ねた。
 青木さんは「須坂は近代シルクロード起点の町であり、蔵の町並みにはこうした先人たちの心意気がこもっている。ガイドの皆さんには来訪者にその心意気を感じてもらい、心地よい旅や学びのひとときを作る手助けをしてほしい」と期待を込めた。市観光協会では
「須坂のまちを愛し、誇りを持ってガイドしていただける方を多く作りたい。プロである意識とおもてなしの姿勢を忘れずにお客様に接してもらい、須坂に来てよかった、ガイドを頼んでよかったと言ってもらえるようにしていきたい」と話している。

2011-02-12 07:00 am by 須坂新聞 - 0 コメント



須坂新聞


 須坂新聞はタブロイド判(20P~24P)で毎週土曜発行(年間48回)長野県須高地域(須坂市・小布施町・高山村・長野市若穂地区)で購読をいただいております。また配達地域外でも郵送にてご購読いただけます。購読料は1100円(月額/税込)です。購読お申し込みはこちらから。